事例・コラム

伊藤忠テクノソリューションズ(自社)

更新

リソース占有型の高性能シンクライアント環境を構築
全社で「働き方改革=ワークモデル改革」を推進

伊藤忠テクノソリューションズが、CTCグループ全社の「働き方改革」に取り組んでいる。時間や場所を選ばない柔軟な働き方を支えるのが、全社で利用するRDSシンクライアント環境である。CTCでは、社員一人ひとりの個性と能力を発揮させる「ワークモデル改革」の実現に向け、更に高性能で自由度の高いシンクライアント環境の実現を目指した。そして2017年10月、HPEMoonshotSystemによる1,800ユーザーのHDI(HostedDesktopInfrastructure)環境を構築した。

課題と効果

課題
  • CTCグループ全従業員が利用できるRDSシンクライアント環境の刷新
  • 既存のRDSシンクライアント環境におけるパフォーマンス不足の解消
  • 業務ごとにニーズが異なる多様なアプリケーションへの対応
  • 全社で推進する「働き方改革=ワークモデル改革」を支えるインフラの強化
一人ひとりのユーザーに、より高性能で自由度の高いシンクライアント環境を提供
効果
  • 1ユーザーあたり4CPUコア/8GBメモリ/120GB SSDを割り当て
  • リソースを占有する高性能かつ自由度の高いシンクライアント環境を実現
  • パイロットユーザー800人の9割以上が「速くなった」と評価
  • 新しいシンクライアント環境をショーケースとして顧客へ提案

導入事例インタビューデータ

会社名
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
所在地
〒100-6080 東京都千代田区霞が関3-2-5霞が関ビル
創立
1972年
URL
http://www.ctc-g.co.jp/
  • 左から、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 情報システム室 情報システム部 インフラシステム課 長井 健太、同課 課長 浅沼 宏紀、同課 鍵岡 英麗佳、エンタープライズ技術第1部 SIビジネス第2課 課長 エグゼクティブエンジニア 井出 貴臣、同課 主任 杉浦 俊史

    左から、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 情報システム室 情報システム部 インフラシステム課 長井 健太、同課 課長 浅沼 宏紀、同課 鍵岡 英麗佳、エンタープライズ技術第1部 SIビジネス第2課 課長 エグゼクティブエンジニア 井出 貴臣、同課 主任 杉浦 俊史

導入背景

働き方改革=ワークモデル改革を支えるシンクライアント環境の刷新

CTCでは、全社をあげて「働き方改革=ワークモデル改革」を推進している。時間と場所を選ばない働き方、多様な働き方を選択できる職場づくりへのCTCの取り組みは早かった。在宅勤務やスライドワーク、モバイルワークの推進、労働時間管理制度の整備等と並行して進められたのは、シンクライアント環境の導入である。

「2004年に最初のシンクライアント環境を導入し、現在ではCTCグループ全従業員向けに、サーバベース型シンクライアント環境(以下、RDSシンクライアント)を提供しています。個人所有のデバイスを業務で使用するBYOD(Bring Your Own Device)にも対応し、会社のデスクや会議室はもちろん、外出先や自宅でも、自分のデスクトップを立ち上げて必要な情報にアクセスできる環境を整備しています」と情報システム部インフラシステム課課長の浅沼宏紀は話す。

RDSシンクライアントは、クライアントセキュリティの強化、BCP対策、そして「働き方改革」の推進に威力を発揮してきたが、次期シンクライアント環境の検討に際して情報システム室が掲げたテーマはユニークだった。

「今回私たちがこだわったのは、ユーザーの『自由度』の向上でした。個人の多様性を重視したワークモデル改革施策の一環として、社員一人ひとりの個性を引き出し、能力を最大限発揮できる高性能のシンクライアント環境を目指したのです」と浅沼は話す。

既存環境のメリットをそのままに、よりユーザーの自由度の高いシンクライアント環境へ――この方針にまさに合致したのが、HPEMoonshot Systemによる「HDI (Hosted DesktopInfrastructure)ソリューション」である。

システム概要

HPE Moonshot System HDIによるリソース占有型のシンクライアント環境

HDIソリューションはVDIと並ぶ選択肢として着実に支持を拡大している。超高密度サーバ「HPEMoonshot System」の1シャーシ(高さ4.3U)に、180ユーザー分のシンクライアント環境を物理的に集約。ユーザーが自分に割り当てられたハードウェアリソースを占有できるため、安定した性能を持続できることがHDIの最大の特長だ。

「RDS方式、VDI方式、DaaSとともに比較検討しました。私たちがHDIを採用した理由は大きく3つあります。1. レスポンスの改善 2.障害時の影響範囲の最小化 3.ユーザーの自由度の高さです」と同課の長井健太は話す。

CTCが導入したHP ProLiant m700pサーバカートリッジによるHDI稼働環境では、1ユーザーあたりAMD Opteron™ X2170 APU(4CPUコア/GPU内蔵)、8GBメモリ、120GB SSDを提供する。ビジネス用途でWindows10を利用する環境として申し分のないスペックだ。

「複数のユーザーがシステムリソースを共有するRDS環境では、アクセス集中などが原因でレスポンスが悪化します。ユーザー数が年々増加していることも、根本的な問題解決を難しくしていました。これに対してHDI環境では、1ユーザーあたりのリソースが固定化され、他のユーザーとリソースの取り合いが起こらないため一定の性能を保証することができます」(長井)

HPE Moonshot Systemの実機によるパフォーマンス計測で、期待を超える結果が得られたことも長井らの確信につながった。RDS環境の性能に はばらつきがあり、レスポンスが極端に悪化する場合もあったという。これに対しHDI環境は、常に安定した性能(RDSの性能悪化時に対し最大で5倍)を発揮したのである。

「また、RDS環境では1台のサーバの不調が数百ユーザーに影響を与えるリスクがありました。これに対してHPE Moonshot SystemのHDI環境では、1サーバノードの不調は1ユーザーに、1サーバカートリッジの問題は4ユーザーに限定されます。サーバ障害の影響を極めて限られた範囲に抑えるメリットがあるのです」(長井)

構成イメージ

導入効果

セキュリティを確保しながら個人の自由度を重視したシンクライアント環境へ

HDIソリューションは、ユーザーにとって「自由度の高い」クライアント環境の実現に寄与し、CTCが全社をあげて取り組む「働き方改革=ワークモデル改革」の成果を高めると期待されている。

「RDS環境ではユーザーによるアプリケーションのインストールを制限してきましたが、HDI環境では業務に必要なアプリケーションを自由に選択して利用できるようになりました。1ユーザーごとに独立したハードウェアリソースを割り当てるHDIならではのメリットと言えるでしょう」と同課の鍵岡英麗佳は評価する。

CTCでは、社員は自分が使う端末を自由に選ぶことができる。だが、アプリケーションを自由にインストールできる環境は従来型PCに限られていた。「従来型PCは社外に持ち出すことが許されていない」(鍵岡)という利用上の制約もある。

「CTCグループ全従業員がRDSシンクライアントを利用可能になっており、実際にモバイルワークやリモートワークで使うメリットは高まっています。しかし、利用できるアプリケーションが限られており、業務遂行に必要な性能が得られないような場合は、従来型PCを選ばざるを得ませんでした。HDI環境が、こうしたジレンマを一掃してくれました」(鍵岡)

実際に「ユーザーテストに参加した800名の9割以上が『速くなった』と評価している」(長井)という。時間も場所も端末も選ばず、常に快適なレスポンスで利用できるHDI環境は、社員一人ひとりの個性を引き出し、能力を最大限発揮できる「理想的なクライアント環境」に大きく近づいたと言えるだろう。

今後の展望

大規模HDI環境の自社導入を顧客へのソリューション提案に活用

CTCでは、HPE Moonshot SystemによるHDI環境の自社導入を、顧客への提案に積極的に活用していく方針だ。その背景には、VDI環境を利用する企業を悩ませている課題がある。

「多くのお客様がVDI環境のパフォーマンス不足という問題に直面しています。HDI環境は高い性能を維持し続けることができ、パフォーマンス不足の問題を解決できます。HDIを提案する機会は着実に増えています」と話すのは、エンタープライズ技術第1部 SIビジネス第2課主任の杉浦俊史である。

2020年1月にはWindows7のサポート終了が予定されている。ギリギリのサイジングでVDI基盤を設計している環境では、Windows10への移行時にパフォーマンス不足が発生する可能性があるので注意が必要だ。CTCのHDI環境では既にWindows10を利用しているが、ユーザーの評判は上々だという。

「HDI環境に移行した同僚のWindows 10環境でのレスポンスや使い勝手を見て『HDIに移行したい』と申し出る社員が増えてきました。RDSシンクライアントのパフォーマンスに満足できなかった社員にとって、HDI環境は『想像したより速かった』ということのようです」と長井は話す。

CTCは、様々な方式のシンクライアントソリューションを幅広い顧客へ提供している。既存環境のアセスメントから、技術選定と設計・サイジング、システム構築、運用支援まで、CTCのソリューションへの評価は高い。SIビジネス第2課 課長の井出貴臣は、次のように話す。

「シンクライアントは様々な意味で『働き方改革』に有効なツールですが、実際に導入して早期に効果を出したり、中長期的により大きな成果を手にするには、業務や働き方に紐づけた活用が重要になります。CTCは、高い技術力とともに幅広い経験とノウハウを活かしたコンサルティングサービスを提供し、お客様のHDI環境の導入成果を高めます」

導入製品

  • HPE Moonshot System
  • HP ProLiant m700pサーバカートリッジ
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