事例

伊藤忠テクノソリューションズ(自社)

更新

共有ストレージ不要、使用容量1/17削減の仮想化インフラを短期間で構築

  • HPESimpliVity380

伊藤忠テクノソリューションズの総合検証施設「CTCテクニカルソリューションセンター」は、基幹システムの仮想化インフラを日本ヒューレット・パッカードのHCI製品「HPESimpliVity380」でリプレースした。運用管理体系の踏襲や高可用性の確保とともに共有ストレージが不要になり、重複排除を軸にストレージ使用容量を約1/17に削減するなど、大幅な最適化を実現。高品質な評価検証サービスを提供する体制がより強化されている。

課題と効果

課題
  • 従来の仮想化インフラ環境の運用体系を流用したい
  • 外付け共有ストレージの導入・運用のコストや手間を削減したい
  • ストレージ使用量の逼迫を解消したい
効果
  • 従来の運用体系の流用により、導入時の試験やマニュアル作成等のコストを削減
  • HCI内でストレージもまとめて管理できるようになり、ストレージの運用がシンプルに
  • 外付け共有ストレージを廃したことで、消費電力とラックスペースを削減
  • 重複排除と圧縮の効果により、ストレージ使用量を約1/17に削減

導入事例インタビューデータ

会社名
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
所在地
〒100-6080 東京都千代田区霞が関3-2-5霞が関ビル
創立
1972年
URL
http://www.ctc-g.co.jp/
  • 右から、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 セキュリティ・ITサービス企画本部 ITサービス企画推進部TSC検証支援課 主任 青山 宗児、谷本 友和、エキスパートエンジニア 石倉 健司、日本ヒューレット・パッカード株式会社 ハイブリッドIT事業統括 パートナー&ビジネス開発統括本部 パートナー技術本部 第一技術部 シニアITスペシャリスト 岩井 正純氏、パートナー営業統括本部 第二営業本部 第一営業部 多田 裕瑛氏、武田 隆吾氏

    右から、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 セキュリティ・ITサービス企画本部 ITサービス企画推進部TSC検証支援課 主任 青山 宗児、谷本 友和、エキスパートエンジニア 石倉 健司、日本ヒューレット・パッカード株式会社 ハイブリッドIT事業統括 パートナー&ビジネス開発統括本部 パートナー技術本部 第一技術部 シニアITスペシャリスト 岩井 正純氏、パートナー営業統括本部 第二営業本部 第一営業部 多田 裕瑛氏、武田 隆吾氏

基幹システムの仮想化インフラをHPE SimpliVity380でリプレース

伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)の「CTCテクニカルソリューションセンター」(以下、TSC)は、お客様が導入予定のシステムを実環境で評価・検証できる総合検証施設である。最新機材を幅広く常設する日本最大規模のマルチベンダー環境であり、年間約1,200件の案件検証および約1,000件の技術検証を実施。経験豊富な専門エンジニアによる充実したサポートもあわせ、お客様への最適な導入を支援している。

TSCでは基幹システムの一部として利用者が検証対象機材にアクセスするためのターミナルサーバをVMwareによる仮想化インフラ上に構築・運用している。

TSCは2018年7月、OSのサポート期限切れを契機に、システム全体を更新することを決定した。同社セキュリティ・ITサービス企画本部 ITサービス企画推進部 TSC検証支援課 エキスパートエンジニア 石倉 健司は、システム更新の要件について「仮想化インフラ上での運用管理方法に変更がなく、可用性が同等以上であることでした」と振り返る。

その様な要件の中で採用した製品が日本ヒューレット・パッカード(以下、HPE)の「HPE SimpliVity380」である。国内外で数多くの導入実績を持つHCI製品だ。

同課 主任の青山 宗児は選定理由について「これまでと同様にVMwareのツールを使用し、同じ方法で運用管理できました。ちょうど検証機材として別途導入しており、事前検証した結果、最適だと判断しました」と話す。

専用のハードウェアアクセラレータによる重複排除・圧縮も高く評価した。同課 谷本 友和は「HCIゆえに従来は必須であった共有ストレージが不要になることや、他のHCI製品でも採用されているRAIN(ソフトウェアによるデータミラー)に加えて、ハードウェアRAIDを施した二重保護機構のため、高い耐障害性があり、安心して運用できること。また、通常二重にするとDiskの使用効率は下がるが、重複排除・圧縮機能により使用効率があがっており、耐障害性にも優れ、ストレージ使用容量削減効果が高い点も魅力でした」と語る。

ストレージ使用容量を約1/17に削減

導入決定後、同年11月に構築を開始。3ノード構成で、現在は旧システムからの移行を順次進めている最中だ。石倉は「サーバやストレージの専門知識を必要とせずに容易に導入できました。また、構築作業に多くの時間を割かずに、主に私一人で作業するだけで済みました」と振り返る。

TSCはHPE SimpliVity380導入直後から高い効果を得ている。「特に重複排除と圧縮によるストレージ節約の効果が大きいです。従来と同じ容量である2TB(論理)の確保に物理で150GBしか必要とせず、仮想マシン単位では約1/17と大幅に削減できたのには驚きました。今まではユーザー増や容量アップの要望があった際、常にストレージの逼迫に悩まされていましたが、これからは余裕を持って対応でき、より多くの利用者に快適に使っていただけます」(石倉)

サーバ類の集約による効果にも満足している。谷本は「従来は物理サーバ5台、ストレージ2台を2ラックに収納していました。今は3ノードのHPE SimpliVity380で1/2ラックだけで済みます。消費電力は1/3~1/4となり、リソース面も含めコスト削減にも貢献しています」と語る。

「サーバ運用管理体系の踏襲と共に、ネットワークもサーバの3ノード集約を受けてシンプル化できた結果、運用管理の効率化が実現できました」(青山)。加えてパフォーマンス向上の効果も得られているという。

システム構成イメージ

HPEとの密な協力関係で高品質を確保

TSCでは今後、HPE SimpliVity380のさらなる活用について、導入・運用経験で培った技術とノウハウを検証サービスとして、CTCが提案するシステムへ横展開していく予定である。

そのなかで強みのひとつとなるのが、CTCとHPEとの強固な協力関係だ。CTCはHPEの認定パートナーであり、「SimpliVity MVP」を2年連続受賞中だ。HPE SimpliVityについては、約60ノード導入と国内No.1の実績を誇る。

石倉は「HPE様のサポートは非常に充実しており、今回の導入でも手厚くサポートしていただきました。今後もこれまで同様に連携しつつ、お客様のニーズにお応えし、信頼と安心の評価・検証サービスを提供できる体制の整備を図っていきます」と語る。HPEの担当者も「HPE SimpliVity380は他にもデータロストの危険性を最小化する仕組みなど、耐障害性に優れた製品です。可用性をはじめとする品質の担保に、CTC様と二人三脚で取り組み続けていきます」と今後の期待を語る。

TSCはこのような体制による評価・検証サービスによって、これからも顧客のHPE SimpliVity380導入をより強力に支援する。石倉は「重複排除の効果はサーバ仮想化だけでなく、共通のOSイメージを使うVDI(Virtual Desktop Infrastructure=仮想デスクトップ基盤)にも非常に有効です。さらに規模が大きくなるほど効果も高まります」と語る。最後に石倉は「ご興味あれば、TSCに一度お越しいただき、PoCを行っていただければ、効果を実感できるでしょう。その際は私たちが経験に即した実践的なアドバイスとともに、HCIの導入の評価検証もトータルでお手伝いします」とメッセージを語った。

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