事例

株式会社 仙台銘板 様

更新

CTCビジネスモバイル導入により低コストなセキュアアクセスを実現

  • TechnoCUVIC

「セキュア、高品質、低コストにモバイル通信を実現できました」

株式会社仙台銘板は、高速道路で事故情報や渋滞情報などをドライバーに伝える簡易型情報板のレンタルを展開している。標識は、ドライバーにタイムリーに情報を伝える重要な役割を担っている。その標識を遠隔制御するシステムに「CTCビジネスモバイル」とIaaSの「TechnoCUVIC」を採用。CTCのセキュア、高品質、低コストなモバイルサービスが、高速道路での快適なドライブを支えている。

課題と効果

課題
  • 閑散期における通信料金の高さ
  • 既存VPN不安定によるサポート不可拡大
  • VPN再接続によるサーバ負荷の増加

「CTCビジネスモバイル」と「TechnoCUVIC」を採用

効果
  • 通信量に応じた柔軟な料金体系でコスト削減
  • VPN接続なしでのセキュアアクセスの実現
  • 運用部隊の大幅な負荷軽減
  • 繁忙期のサーバ負荷軽減

導入事例インタビューデータ

会社名
株式会社 仙台銘板
所在地
〒983-0013宮城県仙台市宮城野区中野五丁目8番地の5
設立
1969年6月13日
資本金
2億5,000万円
URL
http://www.s-meiban.com/新しいウィンドウで開く
  • 株式会社仙台銘板 情報企画課 佐藤 弘高 氏

    株式会社仙台銘板

    情報企画課

    佐藤 弘高 氏

  • 株式会社トリオン 開発事業部 開発部 新事業開発課 課長 小宮山良実 氏

    株式会社トリオン

    開発事業部 開発部 新事業開発課 課長

    小宮山 良実 氏

導入背景

「LED簡易型情報板制御システム」に「TechnoCUVIC」を採用

株式会社仙台銘板(以下仙台銘板)は、保安・安全用品の販売とレンタルを展開している企業である。主な商品として、工事の際に使用されるコーンや工事灯、標識、立て看板、LED掲示板などがある。

同社がレンタルサービスの一環として開発したのが「TICS」だ。「工事中」「この先渋滞あり」「速度注意」などのように高速道路脇でドライバーへ情報発信するLED簡易型情報板を一括管理するシステムである。「日本ほどドライバーへ情報発信する国は珍しく、私達の商品も全国の高速道路で使用されるようになりました」と、同社 情報企画課 佐藤弘高 氏は説明する。

LED簡易型情報板にはキャリアのモバイル通信端末が搭載されており、インターネットを経由してクラウドサーバに接続されている。更にクラウドサーバから高速道路関連会社の管理センターに結ばれ、センターでLED簡易型情報板の文字情報の切替などを遠隔操作する。あわせてWebカメラを設置することで、道路状況や表示板の内容をリアルタイムに把握することもできる。

「TICS」の仕組みを構築したのが株式会社トリオン(以下トリオン)である。パシフィックコンサルタンツの出資により設立されたITベンダーで、コンサルタントスキルやプロジェクト運営力に定評がある。

LED簡易型情報板に情報を発信するサーバをどこに設置するか検討していた時、CTCのデータセンターの存在を知り、「TechnoCUVIC」を利用することにした。「保守も含めたCTCの体制を信頼しました。インフラはCTCの得意分野ですから、大変心強いパートナーでした」と、株式会社トリオン 開発事業部 開発部 新事業開発課 課長 小宮山良実 氏は振り返る。

通信回線の品質とコストが課題に

「TICS」は2010年から一部の高速道路関連会社でサービスを開始したが、これが好評で全国の高速道路で利用されるようになった。だが、規模が拡大するにつれ、いくつかの課題も表面化してくる。

1つ目はVPNの接続管理。LED簡易型情報板は、インターネットを経由してサーバとの通信を行っているが、セキュリティ確保のためVPNを利用している。通信には大手キャリアのモバイル回線を利用しているが、長時間接続していると一定の間隔で通信が切断され、同時にVPN接続も切断されてしまう。「意図しない長時間接続を防ぐためのサービスです。モバイル通信及びVPN接続は、リダイアルで再接続されるよう制御を行っているのですが、VPNのみ再接続されない事があり、そのおかげで管理者PCから情報板の文字を切り替えられなくなる事象が多発し、クレームやトラブルの原因となっていました」と佐藤氏は説明する。LED簡易型情報板が少なかった頃は、顧客からの要求を受けて、仙台銘板側が手作業でVPNの再接続操作をしていた。しかし、繁忙期(年末年始、GW、お盆)になると100セットほどが全国に貸し出され、ヒューマンパワーでは追いつかない状態となった。同時に多数のVPN接続処理がサーバの負荷となりレスポンス悪化の原因となっていた。

2つ目が通信コストである。キャリアの通信料金では、わずかな使用量でも高コストになってしまう。「LED簡易型情報板」はレンタルサービスのため、使わないときは倉庫に保管されているが、これでも定額の通信コストが発生する。「もっと安くサービスを提供できないか、トリオン様にしばしば相談していました」と、佐藤氏は語る。

システム概要

「CTCビジネスモバイル」による解決

2013年頃から「TICS」の全国活用が本格化し、大量のLED簡易型情報板やWebカメラが貸し出され、トリオンの小宮山氏も課題の解決を急ぐこととなった。当面の課題はVPNにある。いかにVPNを使用せず、セキュアなモバイル回線を確保するか。

こんな時、CTCが小宮山氏に紹介したのが、企業向けモバイルデータ通信サービス「CTCビジネスモバイル」であった。CTCの提供するSIMカードをLED簡易型情報板に取り付け、閉域網のみでデータセンターに接続する。「VPNを一切使用することなく、端末とデータセンターがセキュアにモバイル接続されます。VPNを利用することで生じていた様々な問題をすべて解決できると確信しました」と、小宮山氏は評価する。

システム構成イメージ

導入効果

一切のクレームから解放、コスト削減にも期待

「CTCビジネスモバイル」を利用した「TICS」は、2013年11月からサービスを開始し、翌12月暮れから正月の繁忙期を乗り切った。2014年5月の連休も、全く障害が発生することなく、安定したサービスの継続に成功した。

「最大の効果は、回線品質の一切のクレームから解放されたことです。お客様満足度を大幅に向上させることができています」と佐藤氏は微笑む。また、従来はVPN再接続処理がサーバに与える負荷が大きかった。「『CTCビジネスモバイル』を採用してからはVPN接続が不要になり、サーバ負荷が大幅に軽減されました」(小宮山氏)。

コスト削減でも大いに期待されている。「CTCビジネスモバイル」は「三段階定額」という従量制プランがあり、利用が少ない月の料金が安価となる料金体系が用意されている。

CTCへの評価をうかがうと、「CTCは総合力に優れていると思います。検証設備も充実しています。検証に十分な時間をかけ、安定したサービスにすることができました」と、小宮山氏は認める。

更に佐藤氏は「『TICS』は、高速道路に用途を限定しているわけではありません。工事や渋滞情報、更には交通規制や道路気象など幅広い場面で使用することができます。今後も全国でサービス拡大を狙っていきたいと考えています」と抱負を語った。仙台銘板、トリオン、そしてCTCの協業に期待がかかっている。

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