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ADインベストメント・マネジメント株式会社 様

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複数システムを情報レベルの高低に合わせてハイブリットクラウドへ移行

不動産ファンドの資産運用を行うADインベストメント・マネジメント株式会社(以下、ADIM)では、用途やユーザーごとに異なるシステムを複数所有している。各システムが求めるセキュリティレベル、可用性そしてバックアップ体制等が違っている中、リソース変更が柔軟なクラウド化を検討していた。要件に応える施策として、オンプレ仮想環境、プライベートクラウド、パブリッククラウドのそれぞれの特徴を活かした「ハイブリッドなクラウドシステム」を提案したCTC案を採用。構想・導入から運用サポートまで依頼し、期待以上の成果を上げている。

課題と効果

課題
  • オンプレシステムによる拡張性の問題
  • 複数システム運用の負荷が高い
  • 自社メンテナンス時のリソース不足
  • 時流に沿ったセキュリティ強化
  • サーバのEOSL対応
効果
  • システムごとに異なる要件(セキュリティレベルや可用性等)に対応したハイブリット構成
  • 柔軟なリソース変更機能の充足
  • ハイブリット構成で初期・運用費用を抑制
  • 利用しない時間帯はサーバを落とし運用費用を削減
  • クラウド利用により、EOSLへの対応を簡易化

導入事例インタビューデータ

会社名
ADインベストメント・マネジメント株式会社
所在地
東京都千代田区神田神保町一丁目105番地
設立
2005年2月2日
URL
https://adim.co.jp/新しいウィンドウで開く
  • ADインベストメント・マネジメント株式会社 ICT推進室長 信國 太郎氏

    ADインベストメント・マネジメント株式会社

    ICT推進室長

    信國 太郎氏

  • ADインベストメント・マネジメント株式会社 ICT推進室 ICT推進チーム シニアマネージャー 三谷 純也氏

    ADインベストメント・マネジメント株式会社

    ICT推進室 ICT推進チーム
    シニアマネージャー

    三谷 純也氏

柔軟な拡張性と高いセキュリティを求めシステムを見直し

価値観の多様化、雇用形態の変化、都市部への人口集中、高齢化の進展等、刻々と変化する住環境に適した住宅価値を提供しているADIMは、他社からのアクセスがある基幹システムなどを複数所有している。「当社は重要情報を扱うシステムもあり、セキュリティ対策を最重要視しています。また他社様からのアクセスもあり、システムの安定稼働も重要なポイントです。これら高レベルのセキュリティやシステムの安定稼働は、社会的要請に応えるためにもより一層の強化が必要ですが、高まり続ける脅威への対応には社内のリソースではいずれ不足します。そこで、専門家が構築・監視するクラウドの導入プロジェクトを立ち上げました」とICT推進室長 信國 太郎氏は語る。

ADIMは独自でクラウドサービスの調査を行ったものの、多くのベンダーがそれぞれでサービスを提供し、オンプレ、プライベート、パブリッククラウドもある中で、どのような基準でクラウドサービスを選定しシステムを構築していくかの判断が難しく、最終的にCTCにRFPを出したという。

「RFPでは、セキュリティレベルとシステムの安定稼働の強化を図りながら、必要な時に必要な分だけ増やせる柔軟な拡張性を求めました。また、システム構築には当然予算がありますので、要件を満たした上での安価な案を期待しました。各社様からの提案のうち、CTCさんからの提案は、ハイブリッド構成を用いて要件をクリアし、更に初期・運用費用を抑えるものでした。

当社のシステムを、セキュリティ、安定稼働、拡張性、可用性等でスコアリングし、セキュリティや可用性のポイントが高いシステムはCTCさんが運用サポートするプライベートクラウドに構築し、24時間しっかりと監視し不測の事態に備えます。システムダウンしても影響が少ないシステムや使用頻度が低いシステムはパブリッククラウドのアマゾン・ウェブ・サービス(以下、AWS)で構築し、営業時間外や土日はサーバ電源を落とします。AWSは利用量に応じた課金体系になっているため、運用費用が大きく削減できる算段です。また重要情報を保有していないシステムは、当社内のオンプレサーバ上に構築し初期費用を抑制する案でした」(ICT推進室 ICT推進チーム シニアマネージャー 三谷 純也氏)

概念図

プロジェクトマネジメントもCTCに依頼しスムーズな移行を実現

システムのユーザー、用途やセキュリティレベル等を整理した結果、①他社ユーザーも利用する、24時間稼働する、重要情報を保持するサーバ ②社内ユーザーのみが利用する、営業時間内のみ稼働するサーバ ③細かい業務や検証などで一時的に利用するサーバと、3つのカテゴリーに分類できることがわかった。そこで、それぞれのカテゴリーで必要とするセキュリティ体制や可用性を検証し、①プライベートクラウド ②パブリッククラウド ③オンプレクラウドへと移行することとした。

また、BCP対策も強化。従前はオフィスと関東にあるデータセンターをつなぐ2拠点でのバックアップ構成としていたが、昨今問題となっている自然災害やウィルスに対して事業継続を強化するため、CTCの東西に分かれるデータセンターの特色を生かし、本社含めた3拠点でサーバを構築。それぞれでバックアップを取得する遠隔地保管を講じた。

データセンターの変更・機器の移動を伴ったプロジェクトだったため、課題も多々あった。特に他社のデータセンターで構築したシステムの移行は、関係各社との調整が非常に手間取るところ。「システム移行は、担当ベンダーが予定通りに動かなかったり、利害が異なる複数社をまとめていく過程でトラブルの種がたくさんありCTCさんの高いスキルと経験が必要だとわかっていた。そのためCTCさんには仕様検討だけでなくプロジェクトマネジメントもお願いし、タスクの洗い出しや工程管理、各社間の要件整理も行っていただいた。クラウドサービスの提供にとどまらず、システム移行前の調整から安定稼働までの間大変お世話になりました。土日や深夜帯での作業が発生した時も立ち会っていただき、信頼関係が築けたことも大きな財産となりました」(三谷氏)

想定以上のコスト削減と効率化を達成

導入効果について、信國氏はこう語る。「ハイブリッドで構築したことで、やりたかったことは全てクリアしました。想定以上に初期・運用費用も低くなり、費用対効果も分かりやすく得られたと実感しています。今回クラウド化したことによって、今後も増える続ける業務や情報量に合わせ適切にかつ安全にシステム拡張ができますし、これから検討を始めるDXにも取り組みやすくなりました。

また、事前には考えていなかったことですが、オンプレサーバを自社メンテナンスしていた頃は、休みだろうと深夜だろうとトラブルが発生するとデータセンターに駆け付け障害対応をしていましたが、クラウド化し運用をアウトソーシングしたことで、自分で手を動かすのではなく、CTCの専門家集団に指示を出しトラブルを解決できるようになった点も大きなメリットです。インフラトラブルから解放されたことで突発的な業務に忙殺されなくなり、システム戦略などの本来のミッションに注力できるようになりました。」

CTCをパートナーにDX推進を加速

インフラが刷新されたことで、今後のデータ活用にも意欲的だ。「柔軟性が高く安定したインフラが整いましたのでDXを推進していきます。ブロックチェーンやデータ分析等、やりたいことは沢山ありますから、これからもCTCさんにどんどん相談しCTCさんから『HOW』を引き出します。そう、『答えはCTC』にあります」と、信國氏のCTCに対する今後の期待も大きい。
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