CTC、複数のデータセンターを仮想化し統合するソリューションの提供を開始

運用負荷を軽減しIT統制や事業継続を支援する自律型DCを推進

2013年07月02日 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(代表取締役社長:菊地 哲、本社:東京都千代田区、略称:CTC)は、遠隔地の複数のデータセンターを仮想的に1つのデータセンターとして統合し、各リソースをソフトウェアで一括制御するデータセンター仮想統合ソリューションの提供を8月より開始します。マルチベンダー環境で、地域的に離れた複数のデータセンターを仮想化し、ソフトウェアで統合管理するソリューションの提供は国内初となります。
CTCが保有する横浜と神戸のデータセンターにデモンストレーション環境を7月より設置し、プライベートクラウドなどで複数のデータセンターを利用中の企業やデータセンター事業者向けに営業展開していきます。

複数の拠点を有する企業やグローバル展開する企業では、IT統制の強化や災害対策のため、システム管理を本社に集約するなど戦略的なITの取り組みが求められています。一方で、情報システム部門の時間の多くは、既存システムの運用に割かれており、システムの集約統合や運用の簡素化により、戦略的なITを実現するための時間と費用の捻出が課題になっています。

CTCの仮想化ビジネス、自律型DC実現に向けた取り組み

これまで、CTCでは、遠隔地にある複数のデータセンターを1つのデータセンターとして利用するマルチ仮想データセンターの実証実験など、仮想化、統合化の様々な取り組みを行ってきました。また、仮想的なデータセンター環境を実現する仮想ITインフラソリューション「vDeps(ヴイデプス)」や、ソフトウェアでネットワークを制御する「SDN※1ソリューション」など、多様化するITリソースの円滑な構築・運用を支えるSDI※2ビジネスを推進しています。
CTCでは、これらのノウハウを活かし、複数のデータセンターを1つのITインフラとして仮想的に統合し、ITインフラをソフトウェアで柔軟に制御でき、更にリソースのシステム負荷状況や性能に合せて、リソース配分や増減の最適化を自動的に行う自律型データセンター実現に向けた取り組みを進めています。

データセンター仮想統合ソリューションについて

今回開始するのは、遠隔地のデータセンターのサーバ、ストレージ、ネットワークの各リソースを仮想化して、1つのITインフラとして統合するソリューションで、自律型データセンターを実現するソリューションの第1弾となります。クラウド管理ソフトで、各リソースをソフトウェアで制御し、運用管理、システムの構成変更、ITリソースの準備、利用がセルフサービスポータルを通じて実施可能です。地理的な距離にかかわらずITシステムを一括管理できることから、運用体制のスリム化につながり、IT統制、災害対策の強化も実現します。運用コストは約3割の削減が期待でき、通常は待機状態にあるバックアップ用のITリソースの有効活用やIT資産コストの最適化にもつながります。
7月に公開するデモンストレーション環境では、CTCの横浜と神戸のデータセンターに用意した異なるシステム構成のITインフラを仮想的に統合し、CTCの大崎オフィスから、専用ポータルで制御する環境を構築します。実際に、横浜や神戸のデータセンターでシステム状況を確認することも可能です。また、9月に、横浜とマレーシアのデータセンターをつないだ仮想統合ソリューションの実証実験も計画しています。

CTCでは、今回のソリューションに更に自動化機能を拡充し、お客様の独自システムによる自律型データセンターの実現や、柔軟なITインフラを実現する様々な自社サービスを開発提供し、お客様の運用負荷軽減を図るとともに戦略的なITへの投資ができる環境づくりを支援していきます。

遠隔地のデータセンターを仮想統合し、ソフトウェアで制御

遠隔地のデータセンターを仮想統合し、ソフトウェアで制御

横浜のデータセンター(YCC)と神戸のデータセンター(KCC)をつないだデモ環境構成図

今回の発表について、各社からコメントを頂いています。

EMCジャパンは、この度の伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 (CTC) の「データセンター仮想統合ソリューション」の提供開始を心より歓迎します。地理的に離れたストレージを連携させて、1つの仮想ストレージプールとして利用可能なEMCの仮想ストレージ「VPLEX Geo」と、CTCが得意とするマルチベンダー環境における卓越した技術力を組み合わせる事により、お客様の自律型データセンターを実現し、ITとビジネスの変革を加速させるものと確信しています。
今後も、EMCが提供する各種ソリューションにより、CTCと共にお客様に価値あるIT基盤を提供して参ります。

EMCジャパン株式会社
執行役員 ストラテジー・アライアンス統括本部
パートナー営業本部長 中山 泰宏

ヴイエムウェア株式会社は、この度の伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 (CTC)による複数のデータセンターを仮想統合するソリューションの提供開始を歓迎いたします。仮想データセンターの提供を可能にするプラットフォームとしてVMware® vCloud Director®及びVMware vCloud® Networking and SecurITy™の2製品に加え、クラウドオーケストレーションを可能にするVMware vCloud® Automation Center™を採用された本ソリューションにより、顧客はマルチデータセンター、マルチハイパーバイザ、マルチクラウド環境において、運用のより一層の効率化に加え、より強化されたITガバナンス並びに災害対策を実現できるものと確信しております。
ヴイエムウェア株式会社は、実績ある仮想化およびクラウドインフラストラクチャのリーダーとして、Software-Defined Data Centerの普及に注力して参ります。

ヴイエムウェア株式会社
副社長 中村 共喜

シスコは、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 (CTC)が今回サービスを開始した「データセンター仮想統合ソリューション」の提供を大変喜ばしく思います。シスコは、SIer、データセンタービジネス双方で培ってきたソリューション力をベースに、データセンターの構築、保守・運用までのトータルソリューションと、幅広い知識や豊富な経験を持つCTCとともに、今後もお客様のニーズに応えるデータセンター間のサーバリソース管理が出来るCisco UCS Centralを推進し、クラウド環境で最適なプラットフォームの提案を目指してまいります。

シスコシステムズ合同会社
執行役員 ユニファイド・コンピューティング事業統括
俵 雄一

シトリックス・システムズ・ジャパンは、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)の「データセンター仮想統合ソリューション」提供開始の発表を心より歓迎いたします。マーケットでの実績に裏打ちされた弊社のCloudPlatformおよびNetScaler製品ファミリーを中核としたオープンなクラウドソリューションと、幅広い知識と経験を持つCTCの技術力を組み合わせることにより、クラウドサービスの更なる普及の促進につながることと期待しております。
今後もシトリックスは、クラウド技術の発展に向けて、CTCの取り組みに協力してまいります。

シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社
クラウド ネットワーキング ソリューション事業部長 兼 パートナービジネス担当
鈴木 和典

  • ※1 SDN(Software Defined Network):ネットワークの構成や経路をシステムが動的に変更し、ネットワークの自動化などを実現する、ソフトウェアで制御されるネットワーク概念の総称。
  • ※2 SDI(Software Defined Infrastructure):ITインフラ全てをソフトウェアで制御、選択するソリューションに関するCTCの推進コンセプト。

報道機関からのお問い合わせ先

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
広報部

E-mail:press@ctc-g.co.jp

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