|特集1|
~お客様と共にAPIの世界に挑む~
CTCの取り組み
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- 開発手法やアーキテクチャが絶えず変化し続けている状況で、CTCはどのような取り組みを進めていますか。
- 亀田
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お客様の迅速なサービス提供に貢献すべく、アイデア創出から開発、DevOpsを含めた運用までを一貫して支援するサービス「CTC Agilemix13」を提供しています。お客様先でCTCのエンジニアも参加したハッカソンの開催や具体化したアイデアのサービス開発、その継続的改善の各支援メニューを用意し、新たなサービス提供をお手伝いします。
また、ハッカソンから開発・運用までを一貫して支援する場としてService Design Labの開設も検討しています。
- 東
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CTCは、お客様がインフラを「つくる」ための支援と、「つかう」ための支援の両方で新しい技術を取り入れています。
インフラを「つくる」ための支援では、仮想化技術の普及と同時に提供を開始したプライベートクラウド・ソリューション「VM Pool14」も、今やSDIパッケージと呼べるものに進化しています。
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さらに、OpenStackの活用に関しては、オンプレミスでの環境構築の支援に加え、OpenStackをさらにアプリケーションにとってプログラマブルにするためのソフトウェア「RACK15」をオープンソースとして開発しました。
また、「つかう」ための取り組みとしては、CTCのクラウドサービス「CUVICシリーズ」で様々なお客様の要件に対応できるサービスとして新機能の実装を進めています。「クラウド化が難しい」と言われ続けてきたミッションクリティカルなシステムでは、求められるハイレベルな要件を満たした、基幹系システムに特化したIaaSサービス「CUVICmc216」があります。
取り組むべき課題
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- 新技術の普及による新たな課題やその解決策はどんなことでしょうか。
- 亀田
- ウォーターフォール型のアプリケーション開発では、最初に予算があり、その中で実現可能なシステムを開発します。
しかしアジャイル開発やDevOpsでは、継続的に開発していくため、決められた予算の中では適合しない場合が多いです。例えば、リリースの回数に基づく従量課金型のサービスや、DevOps運用でのシステム単位のアウトソーシングサービスなどが考えられます。お客様と共に新たなビジネスを創るという観点に立てば、その拡大がSIerのインセンティブに直結する「プロフィットシェアリング17」を含め、成功報酬型の契約も選択肢の1つでしょう。 - 東
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いち早くサービスを提供しようとすると、スケール能力のみならずセキュリティ確保にも課題が出てくると考えられます。試作品のサービスだとしても、一旦提供を開始してしまうと様々なセキュリティの脅威にさらされます。更新を頻繁に行うことは、それだけセキュリティリスクも増えることにもなります。
このようなリスクに対応するため、DevOpsでは、開発の進行と同時にセキュリティを随時考えていく必要性を強調した「Dev SecOps18」という言葉も出てきています。CTCでもセキュリティの運用サービス「CTC-MSS」を提供しており、開発や運用と合わせてDevSecOpsを推進していきます。

お客様に最適なITを提供
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- 最後に、CTCの目指すところを教えてください。
- 亀田
- お客様のビジネススピードが加速する中で私たちSIerにも既存の枠組みを超えた変化が必要です。開発の仕方や契約を変えていくには、組織や考え方を含めた文化を変えていかなければなりません。CTCもお客様と共にAPIの世界に挑み、IT業界を含めたChange Cultureに貢献していきます。
- 東
- CTCは、アジャイル開発やDevOpsの手法とアイデアソン/ハッカソンというビジネス創出の手法を組み合わせた「攻めのIT」、基幹系システムの効率化に重点を置いた「守りのIT」、攻め・守り両面においての「セキュリティ」という3つの側面でお客様の支援を進めています。ITを駆使して、どのように“攻め”、どのように“守る”かをお客様と共に考え、お客様にとってCTCが「ITサービスの提供者」だけでなく、「ITを駆使したビジネス創出の協働者」となることを目指したいと考えています。
Keyword
13.CTC Agilemix
お客様先でのハッカソン開催によるアイデアの共同創出に始まり、クラウドとアジャイル開発を駆使して早期のサービス提供を支援する。お客様の「イノベーション・パートナー」を目指したCTC独自のサービス。
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14.VM Pool(ヴイエムプール)
2007年から提供しているCTCのプライベートクラウド・ソリューション。十分に検証されたマルチベンダーなパッケージで、豊富な導入実績がある。現在は、「Next Generation VM Pool」というSDIソリューションも提供している。
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15.RACK(ラック)
Real Application Centric Kernelの略。必要なリソース量を判断してクラウドから調達・解放するクラウドネイティブなアプリケーションを動かすための基盤。経済産業省のソフトウェア制御型クラウド技術開発プロジェクトにも採択された。
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16.CUVICmc2(キュービックエムシーツー)
SAPソリューションを始めとする基幹系システムに特化したクラウドサービス(IaaS)。パフォーマンスに対する保証、高セキュリティ、実使用量による従量課金を同時に実現し、企業の業務効率の向上とITコストの削減に貢献する。
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17.プロフィットシェアリング
成果物や役務提供の対価を金額として最初に取り決めるのではなく、将来の利益を一定の割合で分配する契約。契約の双方に、投資の回収と利益拡大というインセンティブが働くため、継続的なサービス改善が望める。
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18.DevSecOps
DevOpsにセキュリティのSecが加わった造語。頻繁な機能追加を安全に実現できるように、開発と運用の協働のチームにセキュリティの担当が加わったもの。各段階でのセキュリティテストについて、テンプレート化と自動化が推進されている。
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