イベント・レポート

CTC Forum 2018 講演

目指しているのはお客様や加盟店の幸せ
ファミマが進める現場第一主義の改革

更新

ベースとなる考え方は「未来志向」と「生産性向上」であり、それらにもとづいて「現場第一主義」を徹底すること。そのために多岐にわたる改革を断行中

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開催日
主催
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
講演
株式会社ファミリーマート
株式会社ファミリーマート 代表取締役社長 澤田 貴司氏

株式会社ファミリーマート 代表取締役社長 澤田 貴司氏

私は大学卒業後に伊藤忠商事に入社し、米国駐在、化学品トレードの営業担当を経て、に特命事項担当を任されることになりました。仕事内容は小売事業案件の具現化です。この時、小売の面白さを知り、やりたいことへのこだわりが生まれました。商社は本格的に流通業に参画すべきと当時の社長に直訴しましたが、会社は時期尚早と判断、私は夢叶わず退職しました。

その後、ユニクロへの入社、キアコンやリヴァンプ創業を経て、2015年末にサークルKサンクスとのブランド統合を目指すファミリーマートから社長就任のオファーをいただくことになります。伊藤忠の社長への直訴から20年、やりたいことへのこだわりが現実のものになったのです。

就任後にまず着手したのは、会社の実態把握と改革への決意を示すことでした。2020年度のあるべき決算、会社や社員のあるべき姿といったゴールを明示しました。そして現在、業務の棚卸しを断行して大々的な選択と集中を実行しています。ベースとなる考え方は、「未来志向」と「生産性向上」であり、それらにもとづいて「現場第一主義」を徹底することが重要です。具体的な改革案についても就任以降1,600回以上に亘るブレストを通じて打ち出してきました。
さらに、その方針を伝えるために全国を駆け回り、加盟店の皆さんや社員に直接プレゼンを実施。その講演数は延べ50ヵ所以上の会場にて90回を超えます。

改革の内容は多岐に亘りますが、その1つが店舗オペレーション改革です。昨年、新型レジを導入した際にはお客様の年齢・性別を選択する「客層キー」というボタンを廃止しました。当初は顧客データとして扱われていましたが、今では会員カード情報がその役目を補って余りあるものとなっていたからです。こうして店舗オペレーションをよりシンプルにし、作業負担を軽減しました。

また商品・マーケティング改革も進めています。その1つが中食工場への設備投資強化です。投資額は4年間で約350億円を計画しており、順次実行中です。その成果の一例として、に「炭火焼とり」を発売しましたが、わずか半年で1億本を突破するヒット商品となりました。マーケティングでは、当社の商品が持つ基本価値に話題性を融合させて来店動機を高める取り組みとして、「ファミチキ」を擬人化した「ファミチキ先輩」を生み出しました。

新規事業にも取り組んでいます。具体的には、に発足した「UFIFUTECH」による金融・オムニチャネルの企画・開発、「24時間フィットネス」や「コインランドリー」の併設店舗やドン・キホーテとの共同実験店舗などを展開しています。

さらに、最新テクノロジーを積極的に活用した次世代店舗の開発や、AI導入による売上・発注予測の精度向上にも取り組んでいます。

当社の最重要プロジェクトでもあるブランド統合も順調に進んでおり、11月末には対象5,003店すべての転換が完了します。
転換後の売上と客数はいずれも110%以上伸長しています。

最後に、私たち社員の根本にあるのは、「すべてはお客様と加盟店のために」という考え方です。加速するデジタル化の中でこそ、「人と人とのふれあい」はこれまで以上に強く求められると考えます。私たちはもっともっと地域に密着し、地域のお客様に寄り添い、ファミリーの名の通り「日本の家族」となってお客様や加盟店を幸せにするため全社一丸となって頑張ってまいります。

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