イベント・レポート

CTC Forum 2018

現実とシミュレーションの掛け算で
IoTのビジネスメリットを最大化

更新

IoTの高度化に向けては、データ分析とCAEを適材適所で活用することが重要だ。これにより、将来の変化を先取りしたアクションを起こせるようになる

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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
講演
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 科学システム本部 事業企画推進部 宮下 瞭

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 科学システム本部 事業企画推進部 宮下 瞭

IoT分野における解析で広く用いられているのが、統計モデルを用いたデータ分析です。取得した大量のデータを分析し、運用改善などに生かせるという点で、この方法には大きな利点があります。

しかし一方で、「現実とは異なる」状態の予測や傾向分析などを行うのは難しいという特性もあります。そこで着目したいのが、コンピュータ上で物理・数値シミュレーションを行うCAE(Computer Aided Engineering)です。この方法であれば、開発期間の短縮や設計品質の向上、極端な条件下での検討といった、従来は難しかったさまざまなことが可能になります。

とはいえ、データ分析とCAEは、それぞれ適した目的に利用することが肝心です。具体的には、企画・設計・試作などの計画フェーズではCAEを、生産・検査・流通などの運用フェーズではデータ分析を使うのが有効です。

なお実際の業務現場では、運用フェーズの問題を人の現場力で解決するケースが多く見られます。しかし、計画フェーズと運用フェーズをともにIT化できれば、双方の情報を相互にフィードバックして素早い改善が行える。そのため一層多くのメリットを得ることが可能になります。

例えば、製造業における故障予知でも、単に対象物の故障時期を予測するだけでなく、故障後の状態もシミュレートし、とるべきアクションまでを検討できるようになるでしょう。設備の入れ替えが必要なのか修理で済むのか、生産ラインは止めるべきかどうかといったことを事前に考えられるのです。

加えてCAEは、デジタルの世界で行うプロセスのため、実機を作って試すよりもはるかに少ないコストで検討できるメリットもあります。生産性向上を目指す製造業各社にとって、強力な武器となることは間違いないでしょう。

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