事例

国立大学法人 一橋大学 様

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業務系情報基盤をOCIのパブリッククラウドに移行
柔軟性や拡張性の向上、コスト削減を実現

  • Oracle Cloud Infrastructure (OCI)
  • CTCのシステムマネジメントサービス(SMS)

一橋大学は職員向けの業務系システム基盤である「業務系情報基盤システム」をパブリッククラウドの「Oracle Cloud Infrastructure(以下、OCI)」にリプレースした。伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)による支援のもとOCIへの移行を実施した一橋大学は、あわせてWAF(Web Application Firewall)のサービスなども導入。現行の業務系システムの確実な移行を果たし、基盤の柔軟性や拡張性を向上するとともに、Oracle Databaseのライセンス費用や管理負荷の低減、セキュリティ強化などを実現している。

課題と効果

課題
  • 10年先を見据えた職員向け業務系システム基盤を整備したい
  • Oracle Databaseのライセンス費用と管理負荷を削減したい
  • 導入・運用管理の負担を抑えつつセキュリティを強化したい
効果
  • パブリッククラウドで柔軟性と拡張性に優れた基盤を実現
  • 親和性の高いOCIの採用でライセンスの費用と運用負荷を削減
  • WAFとEDRサービスの採用で、セキュリティ強化と運用負荷の低減を両立

導入事例インタビューデータ

学校名
国立大学法人 一橋大学
所在地
東京都国立市中2-1
創立
1875年
URL
https://www.hit-u.ac.jp/新しいウィンドウで開く
  • 国立大学法人 一橋大学 情報化統括本部 情報基盤センター 講師 中田 亮太郎氏

    国立大学法人 一橋大学

    情報化統括本部
    情報基盤センター
    講師

    中田 亮太郎氏

  • 国立大学法人 一橋大学 情報化統括本部 情報基盤センター 情報推進課 課長 菅原 光氏

    国立大学法人 一橋大学

    情報化統括本部
    情報基盤センター
    情報推進課
    課長

    菅原 光氏

  • 国立大学法人 一橋大学 情報化統括本部 情報基盤センター 情報推進課 情報推進係 係長 山崎 貴裕氏

    国立大学法人 一橋大学

    情報化統括本部
    情報基盤センター
    情報推進課
    情報推進係
    係長

    山崎 貴裕氏

「業務系情報基盤システム」のパブリッククラウド移行に取り組む

2025年に創立150周年を迎えた一橋大学。日本の社会科学の改革を牽引する大学を目指し、社会科学の側からアプローチする「文理共創・文理融合」に長年注力している。同学の情報基盤センターは大学全体の情報基盤の企画・整備などを行う組織であり、DX推進のけん引役でもある。

そうした同センターが担うITインフラが「業務系情報基盤システム」である。業務系情報基盤システムは人事給与や勤怠管理、財務会計、図書館情報、統合ID管理など、同学の事務職員が日々利用する業務系システムの基盤である。

国立大学法人 一橋大学 情報基盤センター 情報推進課 課長 菅原 光氏は「教育研究活動が行われる本学の現場を、事務職員がいかにサポートするのかという観点に基づき、業務系情報基盤システムを私たち情報基盤センターが構築・運用管理しています。その上で稼働する業務系システムは、各部局が構築・運用管理するという体制です」と説明する。

従来の業務系情報基盤システムは、オンプレミスのプライベートクラウドで構築していたが、2025年9月の契約終了を控え、リプレースに取り組むこととなった。新たな業務系情報基盤システムは大きな方針として、パブリッククラウドでの構築を決断した。

その経緯について、国立大学法人 一橋大学 情報化統括本部情報基盤センター 講師 中田 亮太郎氏は「テクノロジーの変化への柔軟な対応力、拡張性、コストをはじめ、あらゆる角度から5年先、10年先も見据えた上で決定しました。パブリッククラウドによる新たな基盤を構築し、期日までに現行の業務系システムを確実に移行することが、私たちのミッションでした」と語る。

加えて新たな業務系情報基盤システムには、以前はプライベートクラウドの外に点在していた主要な業務系システムを集約する目的もあった。

また、リプレースを契機にコストの課題解決も図った。国立大学法人 一橋大学 情報基盤センター 情報推進課情報推進係 係長 山崎 貴裕氏は「なかでも、多くの業務系システムで使っているOracle Databaseのライセンス費用の削減が求められていました。その上、ライセンス管理の負荷軽減も課題でした」と明かす。

さらにセキュリティ強化も狙った。「大きくは公開系システム(外部からもアクセス可能なシステム)と職員のPCなどのエンドポイントの2点でセキュリティの強化を目指しました。その際、導入や運用管理における私たちの負担を極力減らしたいと考えていました」と菅原氏は語る。

パブリッククラウドにOCIを採用 WAFやEDRのサービスも導入

2023年10月から検討を開始して仕様を策定し、2024年8月に入札を実施。その結果、CTCの提案を採用した。提案の柱は、パブリッククラウドにOCIを採用した点である。中田氏と山崎氏はOCIを次のように評価する。

「事前に調査して検討しましたが、OCIは他のパブリッククラウドに比べ、Oracle Databaseのライセンス費用を大幅に削減できるのが大きなアドバンテージです。ネットワーク使用料も抑えられ、コスト面が魅力でした」(中田氏)

「Oracle Databaseのライセンス費用がOCIの使用料とセットになっており、ライセンス管理負荷の軽減も見込めます」(山崎氏)

セキュリティについては、公開系システムにはWAF、エンドポイントにはEDR(Endpoint Detection and Response)を導入。「WAFはサービスとして提供され、OCIとセットで導入できるのがよいですね」と述べる山崎氏。同時に、CTCの「システムマネジメントサービス(SMS)」も導入し、運用を委託した。

2024年11月からプロジェクトを開始し、基盤の設計・構築を実施した。山崎氏は構築当時の様子を「パブリッククラウドに移行するにあたり、ネットワークをL2ベースからL3ベースに切り替えることに苦労しました。他にも、切り替え作業のためのシステム停止が1日程度しかなかったり、他プロジェクトも並行して進めなければならなかったりなど、困難の連続でしたが、CTCの支援もあり無事乗り切れました」と振り返る。

また、従来の業務系情報基盤システムをCTCが手掛けていた経験も追い風となった。「CTCは旧システムの構成や環境を熟知しており、説明の手間は不要でした。過去のノウハウの提供や課題感の共有でも助けられました」と中田氏は話す。

2025年9月に新たな業務系情報基盤システムへの移行・切り替えが完了した。学生の履修や成績などを管理する「学務情報システム」など、以前はプライベートクラウドの外にあったシステムも集約。職員と教員、学生あわせて6000名以上が利用する基盤となっている。

システム構成イメージ

システム構成イメージ

基盤の柔軟性と拡張性を向上 ライセンス費用と管理負荷を低減

一橋大学は業務系情報基盤システムをOCIによってリプレースしたことで、様々な効果を得ている。

「まずは現行の業務系システムを期限内に、パブリッククラウドの新たな基盤に全て移行できたことが大きな効果です。安定稼働を続けており、なおかつ、ストレージの読み書きをはじめ、パフォーマンスも問題ありません」と中田氏は評価する。リソースの柔軟な増減など、パブリッククラウドのメリットをより活かして、システムの拡張や更改などを進めていける体制を整備した。

Oracle Databaseのライセンスの課題も解消している。「Oracle Databaseと親和性の高いOCIのおかげで、ライセンス費用が削減できました。また、ライセンスの管理負荷も軽減できています」(山崎氏)

セキュリティについても目標通りの成果を挙げている。「WAFとEDRを導入し、本学が必要とするレベルのセキュリティを実現できました。セキュリティはサービスとして提供してもらうのが一番よいと改めて実感しました」と菅原氏は話す。

他にも、オンプレミスでは必要であった法定停電の対応の手間が不要になったり、バックアップ環境をローカルからパブリッククラウドに移行し、事業継続性を向上したりしたなど、数多くの効果が得られている。

今後は業務系情報基盤システムの安定稼働と高セキュリティを継続しつつ、同学全体のシステムのさらなる最適化を目指す。中田氏は「基盤だけでなく、業務系システムもある程度集約し、全学共通で構築・運用管理できる体制にすることで、サービス品質向上やDX推進をより加速させたいと考えています」と今後の展望を語る。

そして、この度のリプレースの経験を他大学に横展開する可能性についても言及があった。「事前に情報収集した際、同じ課題を抱え、同じアイディアを検討している大学は他にも多いと感じました。今回私たちが得たOCIのノウハウが、他大学における検討や実践の参考になれば幸いです」(菅原氏)

集合写真
  • Oracle、Java、MySQL及びNetSuiteは、Oracle Corporation、その子会社及び関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。NetSuiteは、クラウド・コンピューティングの新時代を切り開いた最初のクラウド・カンパニーです。
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