様々な業務に従事するスタッフの個々のPC操作を「1操作単位」毎に正確に記録し、適切に分析することで業務内容を詳細に可視化することが可能です
客観的事実をもとに業務を可視化・改善!
「プロセスマイニング」と「タスクマイニング」
多くの企業が、社内業務をデジタル技術で変革し、業務効率を向上させたいと考えています。
しかし、その実現には「業務の可視化」という大きなハードルが存在します。
従来は、業務担当者へのヒアリングやアンケート調査、業務現場の観察によって可視化が行われていましたが、これには膨大な時間と労力が必要であり、客観的なデータの取得が困難でした。
そこで注目されているのが「プロセスマイニング」と「タスクマイニング」です。
ログデータで客観的に業務を可視化するプロセスマイニングとタスクマイニング
いずれにも「マイニング」という言葉がついていますが、これは「データマイニング」に由来しています。つまり、問題解決につながる洞察を得るために、データを「マイニング(掘り下げる)」し、有用な情報を抽出しようというのです。
それでは「タスクマイニング」と「プロセスマイニング」の違いは何でしょうか。
ここで、社内業務を大きく4種類に分けてみます。
業務はまず「(Ⅰ)PCを利用する業務」か「(Ⅱ)それ以外」かで、大きく2分できます。
さらに、PC利用業務は「(Ⅰ―①)基幹/クラウドシステム等を利用した業務」と「(Ⅰ―②)Office製品等を利用したローカル環境での業務」があります。
一方PC非利用の業務は「(Ⅱ―③)PCを使わない社内業務」と「(Ⅱ―④)フィールド業務」にが含まれます。
データによる業務マイニングが可能なのは、これらのうち(Ⅰ―①)と(Ⅰ―②)の業務になります。これらの業務には情報システム内にログが残っており、これを分析することで業務を可視化ができます。
プロセスマイニングは、(Ⅰ―①)の業務を可視化・改善するための手法であり、業務システムやアプリケーションに蓄積された各種イベントログを利用します。
タスクマイニングは、(Ⅰ―②)の業務を可視化・改善する手法であり、従業員の業務PCに蓄積された操作ログを利用します。
この2つの手法を活用することで、客観的なデータに基づいた業務可視化が可能になり、より全体最適につながる改善策を立案しやすくなります。また改善の効果を定量化しやすいため、継続的な改善サイクルの実現も容易になるのです。
プロセスマイニングとタスクマイニングの違い
ここで注意すべき点は、どちらか一方だけを行うのではなく、可視化のために使用するデータや改善対象が異なるため、期待できる効果も異なるということです。以下のように、プロセスマイニングとタスクマイニングは異なるアプローチであり、それぞれに長所と短所があります。
プロセスマイニングは、業務システムからイベントデータを抽出し、それを業務フローにマッピングする必要があります。そのため、イニシャルコストやランニングコストが高めになりますが、プロセス全体に対する改善効果が期待できます。ただし、各個人の作業は見えにくいという問題があります。
一方タスクマイニングはPC内のログだけで完結できるため、イニシャルコストやランニングコストは抑えられます。しかし、改善効果はプロセスマイニングに比べて低くなる傾向があります。また、作業内容の詳細は把握できますが、プロセス全体が見えにくいという問題があります。
いずれも一長一短がありますので、目的に応じて使い分けるか、あるいは両方を組み合わせて利用することが重要です。
業務システムのログデータからプロセスを可視化
プロセスマイニングソリューション「Celonis」は以下リンクからご覧ください。