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Snowflakeとは?|特徴から何ができるのかをわかりやすく解説

本記事では、Snowflakeの基本概念から独自のアーキテクチャ、導入メリット、実際の活用事例まで、情報システム部門の担当者が知っておくべき情報を網羅。Snowflakeの導入支援を行う伊藤忠テクノソリューションズがわかりやすく解説します。

Snowflakeとは
Snowflakeとは、「AIデータクラウド」として進化を続けるSaaS型のデータプラットフォームです。Snowflakeは単なるデータウェアハウスではなく、データレイク、データサイエンス、データアプリケーションなど、多様なデータ活用のユースケースに対応できる点が強みです。
企業に散在する大量のデータやAI資産をSnowflakeで一元管理できるため、部門や人に起因するサイロ化を防げます。さらに、すべての従業員が情報にアクセスできるようになることで、意思決定の迅速化も図れるでしょう。
従来は各部署で個別に管理していたデータをSnowflake上に統合することで、組織全体でのデータ活用が促進されます。
Snowflakeがサポートする6つのワークロード

Snowflakeは、多様なデータ活用シーンに対応する6つのワークロードをサポートしています。以下の表で各ワークロードの概要を紹介します。
ワークロード | 概要 |
|---|---|
データウェアハウス | 構造化データの集約・分析に特化した基本機能。BIツールとの連携により、経営ダッシュボードや売上分析などが可能 |
データエンジニアリング | ETL/ELT処理、データパイプラインの構築・運用をサポート。データの変換・加工を効率化 |
データレイク | 構造化・半構造化・非構造化データを統合管理。ログデータ、IoTデータなど多様なデータを一元化 |
データサイエンス | 機械学習モデルの開発・運用基盤を提供。Python、R、Javaなど多言語対応で分析環境を構築 |
データシェアリング | 組織内外でのリアルタイムデータ共有を実現。データのコピー不要で常に最新情報を利用可能 |
データアプリケーション | データを活用したアプリケーション開発基盤。顧客向けダッシュボードや社内ツールの構築が可能 |
これらのワークロードを組み合わせることで、データの収集から分析、活用、共有まで、一貫したデータ戦略を実現できます。
AIデータクラウドとは
Snowflakeは「AIデータクラウド」と謳っていますが、具体的には何ができるのでしょうか。
AIデータクラウドは、データやアプリケーションと組織をつなぎ、社内外のコラボレーション促進や、外部データとアプリケーションの統合による新たなインサイトの獲得などを実現できるのが特徴です。
従来のデータウェアハウスが構造化データの蓄積と分析に特化していたのに対し、Snowflakeは構造化データのみならず、半構造化データ(JSON、XML、Avro等)、非構造化データ(画像、動画、PDF等)のすべてを一元管理できます。あらゆる形式のデータを統合的に扱えることから、より多角的で複雑な分析が可能です。
Snowflake導入によって解決できる課題

Snowflakeを活用すると、企業が抱えているデータの管理・統合・分析の課題を解決できます。
たとえば、部署によって異なるシステムでデータを管理していると、データが散在しているため探すのに時間がかかり、ファイルの形式やフォーマットも違うため統合するのも手間になるでしょう。
また、データ量が増えていくと、既存のデータウェアハウスの容量を圧迫して処理が重くなります。データウェアハウスの新規導入や拡張などをすると、今度はコスト面や管理面での負担が増えるという課題も生じます。
Snowflakeはデータウェアハウス、データレイク、データサイエンスなどを兼ね備えているため、これらの課題を解決できるのです。
さらに、オンプレミス環境ではハードウェアの老朽化や容量不足への対応が必要になります。しかしSnowflakeはクラウド型のサービスであるため、こうしたインフラ管理の負担からも解放されます。
Snowflakeの特徴
Snowflakeには、従来のデータウェアハウスとは異なる独自の特徴があります。ここでは、そのなかでもとくに重要な4つの特徴について詳しく紹介していきます。
独自のアーキテクチャレイヤー

Snowflakeを支える技術的基盤が、アーキテクチャレイヤーの独自性です。Snowflakeに は、以下4つのレイヤーが存在します。
ストレージレイヤー
マルチクラスタコンピュートレイヤー(仮想ウェアハウス)
クラウドサービスレイヤー
Snowgrid
ストレージレイヤーはデータを保存する層です。クラウドストレージ上にデータが格納され、データは自動的に圧縮・最適化されます。
次に、マルチクラスタコンピュートレイヤー(仮想ウェアハウス)は、データ処理を実行する層です。クエリの実行、データのロード、変換処理、スケールアップ・ダウンなどを担当します。複数の仮想ウェアハウスを同時に稼働できるため、たとえば営業部門の分析と経理部門の月次処理を同時に実行しても、互いに影響を与えません。
クラウドサービスレイヤーは、メタデータ管理、認証・認可、クエリ最適化、トランザクション管理などを担当する制御層です。システム全体を効率的に調整する役割があります。
そしてSnowgridは、異なるクラウドや地域(リージョン)を接続できる技術です。
従来のデータウェアハウスでは、ストレージとコンピュートが密結合しており、一方を拡張すると他方も同時に拡張しなければなりません。しかし、Snowflakeは層が分離しているため、それぞれ柔軟に拡張・強化できます。
マルチクラウド対応
SnowflakeはAWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platformの3大クラウドプラットフォームすべてで動作する点も特徴です。自社の既存のクラウド環境に合わせて導入できるため、新たにクラウドベンダーを選定する必要がありません。
国内ではAWS東京リージョンとAzure東日本リージョンでも利用できるため、「データを日本国内で保管したい」という日本企業にも適しているでしょう。データ主権やコンプライアンスの観点から、国内でのデータ保管を重視する企業にとっては重要な要素です。
Snowgridの技術によりクラウドを横断したデータ連携もできるため、ひとつのパブリッククラウドに障害が発生してシステムやサーバーがダウンしても、別のクラウド環境に切り替えられます。そのため、事業継続性(BCP)の観点でも優れた柔軟性を発揮します。
リアルタイムでのデータ共有
Snowflakeは、リアルタイムで他のSnowflakeアカウントとデータを共有できます。共有元がデータを更新すると、共有先もすぐに最新データにアクセスできるため、グループ会社間でのデータ連携や、サプライヤーとの在庫情報共有などが可能です。
従来は企業間やグループ会社間でデータを共有する場合、データのコピーを作成してFTPで送信したり、APIを開発してデータを転送したりする必要がありました。そのため、データの二重管理やセキュリティリスクなどが課題となっていました。しかしSnowflake上でデータを共有すれば、こうした手間やリスクを最小限に抑えられます。
また、Snowflakeマーケットプレイスを通じて、外部のデータプロバイダーが提供する気象データや経済指標、市場データなどのサードパーティデータを自社のSnowflake環境に直接取り込めます。自社データと組み合わせた分析により、これまで見えなかった新たなインサイトの発見も期待できるでしょう。
生成AI機能の統合
Snowflakeには、Snowflake Cortex AIという生成AI機能が統合されています。Snowflake Cortex AIの活用により、非構造化データの分析や、会話型エージェントアプリケーション、業界をリードする大規模言語モデルなども構築が可能になります。
データサイエンスの専門知識がなくても、SQLやPythonから簡単にAI機能を呼び出せる点が大きな特徴です。エンジニアやアナリストでも、AIを活用したアプリケーションを迅速に構築できます。
ドキュメント分析、マルチモーダルデータ処理、コンテキスト情報合成のためのAIエージェント機能も構築できるため、業務の自動化や効率化に貢献するでしょう。
関連記事:
Snowflake Intelligence(前編): データ活用ビジネスの拡大を実現する生成AIプラットフォーム
Snowflake Intelligence(後編): データ分析の民主化を実現する次世代プラットフォーム
Snowflake導入のメリット

Snowflakeの導入によって、企業は多くのメリットを享受できます。ここでは、主な4つのメリットについて詳しく見ていきましょう。
高速なクエリ実行とパフォーマンス
Snowflakeはストレージと完全に分離したコンピュート層でクエリを実行します。大量のコンピュートノードが並列にクエリを処理するMPP(超並列処理)を用いるため、大規模データでも高速に結果を返せるでしょう。
さらに、稼働中の環境があっても並列して処理できることから、複数の部門やユーザーが同時にクエリを実行しても、パフォーマンスの低下を最小限に抑えられます。データ分析にかかる時間が削減されるため、ビジネスのスピードを損ないません。
柔軟なスケーラビリティ
Snowflakeは仮想ウェアハウスの使用料にストレージ使用料を足した料金体系により、柔軟にスケールアップ・ダウンが可能です。ストレージは1TBあたりの料金設定で、事実上無制限に拡張できるため、オンプレミスのように「ディスク容量が80%に達したためハードウェアの増設が必要」といった制約がありません。
仮想ウェアハウスはクラスター数を増やせるため、同時アクセスのユーザー数が増えても対応できます。小規模からスタートして企業の成長に合わせて拡大できる点は、とくにスタートアップや成長企業にとって大きなメリットといえるでしょう。
運用負荷の低減
SaaS型のため、サーバーやソフトウェアの管理保守を自社で行う必要がありません。過去のデータ状態を復元できるTime Travel機能があるため、万が一の誤操作や情報漏えいなどにも対応できます。
自動バックアップ設定もあり、バックアップの手間がない点も魅力です。バックアップするオブジェクト、頻度、保持期間などを設定できるため、企業のポリシーに合わせて運用できます。IT部門のインフラ管理の手間が削減されることで、より戦略的な業務に注力できるでしょう。
データセキュリティとガバナンス
Snowflakeはダイナミックデータマスキングや暗号化などのセキュリティ機能を搭載しています。ダイナミックデータマスキングにより、権限のないユーザーには機密情報を隠した状態でデータを表示できるため、セキュリティとデータ活用を両立できるでしょう。
データの状態と整合性をモニタリングする機能や、ユーザーアクセス履歴を監視する機能も備わっています。誰が・いつ・どのデータにアクセスしたかを追跡できるため、コンプライアンス要件への対応も容易になるでしょう。
Snowflake導入の注意点
Snowflakeは多くのメリットをもたらす一方で、導入にあたっては以下の注意点を考慮する必要があります。
コスト管理の重要性
従量課金制は柔軟性がある反面、適切に管理しないと想定以上のコストが発生する可能性があります。過度に大きなサイズの仮想ウェアハウスの常時稼働や、非効率なクエリの頻繁な実行、不要なデータのコピーや重複保存に気を付けばければなりません。
コスト最適化のためには、仮想ウェアハウスの自動停止設定、クエリの効率化、定期的な利用状況の監視などが重要です。
リプレイスの時のリソース負荷
既存システムからリプレイスする場合には、リソースに負荷がかかります。既存のデータ量によってはデータ移行に多大な時間を費やしたり、対応していないツールとの統合には開発コストがかかったりすることもあるでしょう。
リプレイスの際には、豊富な実績をもつ企業にサポートを依頼するのも一案です。伊藤忠テクノソリューションズは、移行計画の策定からデータ移行、既存システムとの統合まで一気通貫した支援を提供するため、リスクを最小限に抑えたリプレイスを実現します。
Snowflakeの導入事例
Snowflakeにはさまざまな導入事例がありますが、ここでは伊藤忠商事株式会社の導入事例について、紹介します。
伊藤忠商事株式会社は、収益性を重視したデジタルトランスフォーメーションの推進を支える、グループデータ活用基盤を整備するために、データ蓄積や処理を行うための先進的なITツールとしてSnowflakeを選定しました。
Snowflakeを導入したことで、大量のデータが高速並列処理されることにより、データベースの作成や処理時間を80%削減するという効果が得られ、データ活用の効率化に役立つことが実証されました。
参照元:伊藤忠商事「グループデータ活用基盤整備による収益性重視のDX強化について」
まとめ
Snowflakeは、クラウドネイティブなアーキテクチャにより、従来のデータウェアハウスが抱える課題を解決するデータプラットフォームです。
独自のアーキテクチャレイヤーやマルチクラウド対応などの特徴により、高いパフォーマンスと柔軟性を実現しています。従量課金制で初期投資を抑えられ、運用負荷も大幅に削減できるメリットがあります。
導入を検討する際は、伊藤忠テクノソリューションズのような実績豊富なパートナーの支援を受けることで、円滑な移行と効果的な活用が可能になるでしょう。データドリブン経営を実現したい企業にとって、Snowflakeは有力な選択肢といえるため、ぜひ一度お問い合わせください。

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