導入事例インタビューデータ
- 会社名
- 生活協同組合連合会コープネット事業連合
1都7県で438万人の組合員を持つ、国内最大の生協法人である生活協同組合連合会コープネット事業連合(以下、コープネット)。組合員がECサイトから注文した品物を週に1回届ける宅配「コープデリ」と、コープブランドのスーパーマーケットの2本柱で事業を展開しています。
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生活協同組合連合会コープネット事業連合
生活協同組合コープみらい 宅配・EC事業本部 EC事業部 EC開発グループ
岡部 晶彦様
「買い忘れ」や「賞味期限切れ」を防いでくらしを変える
コープネットでは、生協ならではのサービス提供によって組合員とのコミュニケーションをもっと密にする取り組みを模索していました。
「組合員からは、宅配で注文した品物をつい忘れてしまう、思い立ったときに簡単に確認できる方法はないかという声があり、これを手助けできるツールがあればサービスにつながると思いました」と語るのは、コープネットのEC事業部 岡部 晶彦氏。食材管理や家計簿のスマホアプリ開発を検討し始めたところ、CTCから最適な提案があったと言います。
「CTCのおかげで、かなり短期間でこちらのやりたいことを実現することができました」と岡部氏。2015年6月から「ほぺたんポータブルアプリ」として「冷蔵庫チェッカー」という名称で食材管理アプリの提供を開始しました。コープデリやコープ店舗で購入した品物が自動的にアプリに反映されるだけでなく、コープ以外での購入品もレシートをスマホカメラで撮影すれば簡単に情報が取り込め、レシートがない場合は手入力も可能というものです。今、どんな食材が冷蔵庫にあり、何が必要なのかすぐにチェックできます。また、7月からは「かんたん家計簿」という面倒な家計簿を楽に管理できるアプリも提供しています。
食材のお届け予定を知らせる機能が思いのほか好評で、組合員が参加する定例会でご紹介したところ「これは便利」と喜ばれて、そこから口コミで利用者がさらに広まっているそうです。
「自宅の食材の在庫状況だけでなく賞味期限の目安がわかるといった一歩先の機能も提供しています。今後は、冷蔵庫に残った食材で作れるレシピを探せるなど、さらに役に立つ機能を盛り込んでいきます」(岡部氏)。アプリで組合員の生活を豊かにするコープネットの取り組みが進んでいます。
お客様とその先の利用者の満足度を高める開発を目指します
「コープネット様とは、これまでも様々なITシステム構築、開発サイトのご利用等を通じてお取引いただいてきました。今回のスマホアプリの開発は、CTCからの提案とコープネット様のご要望が合致したことで良い結果につながったと感じています」と、本システムの開発に携わったCTC運輸・流通サービスビジネス第2部 宮脇 宏幸は語ります。
「お客様がやりたいと思っておられることを、CTCの技術リソースやパートナーとの連携により実現し、コープネット様、さらにはその先の利用者の皆様のくらしの中で、便利に使って喜んでいただけるのはとてもうれしいことです」(宮脇)。エンドユーザーに直接つながる仕組みを提供することで、便利で豊かなくらしを支えている実感があると言います。
「食材管理アプリ」「家計簿アプリ」はクラウドサービスで提供しており、CTCはマルチベンダーの特色を生かし、アプリやサーバなど様々な技術を組み合わせてクラウドサービスの仕組みを構築しています。「ITだけでなく、これまでに蓄積した小売業や生協の業務知識も活かしてアプリの開発を行いました。お客様とその先の一人ひとりの利用者の使いやすさも含め、満足度を高めていただけるよう工夫を重ねています」(宮脇)。
今後、CTCはこの「食材管理アプリ」「家計簿アプリ」を他地域の生協様や小売・流通のお客様に対しても展開していく予定です。このアプリの利用が広がれば、家庭の食品在庫の管理をしっかり行う家庭が増え、社会問題になっている「食品ロス」(※)の削減にもつながるのではないかと期待しています。
- ※ 食品ロス:本来食べられるのに廃棄されている食品のこと。日本の家庭における食品ロスは、年間312万トン(農林水産省 平成24年度推計)が発生しており、食べ残しに加え、冷蔵庫や食品棚で賞味期限が切れて無駄に廃棄される食品などが含まれる。