データ農業

データと農業をつなぐ研究イメージ

2050年の食料安全保障を見据え、経験と勘だけに頼らない持続可能な農業の形を模索しています。「鉄触媒」による土壌改良機能と、ICT(センサー・AI)によるデータ管理を掛け合わせ、農産物を安定して収穫できる状態を研究しています。また、農業をSIer(システム構築の専門家)の視点で「モジュール化」を目指します。これにより、農業の「民主化」を進めます。誰もが参入でき、農産物の価値を客観的に証明できる産業へとアップデートすることが目標です。生産から流通までのフードチェーン全体で、トレーサビリティと信頼性を確保します。食の安全とネイチャーポジティブに貢献するビジネスモデルを、かたちにしていきます。

背景・問題意識

農業は、天候・土壌・品種・栽培方法など、多くの要素が複雑に影響し合う産業です。これまでは、人の経験や知識がその判断を支えてきました。しかし、使える労働力も時間も資源も限られてきています。そのなかで、「どこに問題があるのか」「次に何を確認すべきか」「何を変えるべきか」をより早く判断することが求められています。CTCは、データを集め、つなげ、分析し、活用するSIerの技術をもっています。この技術で人の経験とデータをつなぎ、より早く、より深く判断できる仕組みをつくります。

研究内容

鉄触媒を利用して土壌の力を取り戻す

「鉄触媒」には、土壌の酸性化を抑え、pHを安定させる働きがあります。CTCは、その効果を検証しています。ねらいは、肥料の大量投入によって進む土壌の酸性化を食い止めることです。そして、植物が本来の力を発揮できる環境を整えることです。あわせて、農作物の増収や、土壌の微生物叢がどのように変化するのかも検証しています。環境にやさしい「ネイチャーポジティブ」な土壌の確立につなげます。

農業をSIerの視点で「モジュール化」

栽培プロセスを、電気抵抗式センサーと画像センサーで継続的にモニタリングし、そこで得た栽培データを蓄積しています。集めたデータをもとに、栽培プロセスを誰もが再現できる手順へと分解し、標準化することを目指しています。これが、農業の「モジュール化」です。国内の生産者や土壌の専門家に加え、国内や海外の企業・研究機関とも共創しています。こうした取組を通じて、「農業の民主化」を進めています。

農業向け栽培支援AIの開発

天候、土壌の生物性、作物の生育状況、栽培履歴など、農業に関わるさまざまなデータをAIで分析しています。分析結果は、施肥や病害のシミュレーション、栽培予測などに活用します。これにより、経験だけに頼らない、データに基づいた作業判断を支援します。人の経験や知識とAIを組み合わせ、より的確で効率的な農業の実現を目指します。

夜景の都市。共同研究や社会課題について対話を始めるイメージ

さあ未来の話を、はじめよう。

共同研究について。新しい研究テーマについて。
社会課題や事業との接点について。
まだ具体的になっていないアイデアでも構いません。
「こんな未来があったらいい」から、一緒に話してみませんか。