IT活用、提案のある売り場に
デジタルサイネージは、IT(情報技術)を活用した提案型のプロモーションです。店頭や商品のすぐ近くに、大型ディスプレーを置いて、注目をひく映像を流して、お客様の好みに合わせたアピールを行います。躍動する動画や、カラフルな写真などを映し出すことで、注目度を高めてお客様の興味を喚起します。
お店を利用する側から見ると、デジタルサイネージがあることで、そのお店の提案やお勧めの商品やコーディネートを容易に理解できるようになります。これまでにも、店頭や店舗の中で映像を流しているお店はありました。しかし、そうした映像の多くは、あらかじめ録画されたテープやDVDなどを再生しているだけで、画一的で単調なものでした。
お店に来たお客様にとっては、BGMの一種であり、購買の参考になる情報にまではなっていませんでした。一方で、テレビCMのようなプロモーション映像は、放送という仕組みを利用しているので、情報の新鮮さや即時性、宣伝の到達範囲の広さがあります。
しかし、CMで商品を宣伝しても、実際に購買する人の約7割は店頭で実際に商品を見て購入するといわれています。そのため、店頭販売にとっては、お店以外のところで情報をキャッチするCMよりも、店舗や商品の近くで、プロモーション映像を見てもらうことが、実際に買ってもらうためには効果的だと考えられています。
そこでデジタルサイネージでは、ITによる映像配信の技術を活用して、常に新鮮な情報を大型ディスプレイに映し出す仕組みを構築しています。録画されたビデオを繰り返し流すのではなく、サーバに蓄積された動画や静止画を、例えばその日の気候やお勧め商品との組み合わせなど、目的に合わせて効果的に配信することで、提案のある売り場を演出できます。
お客様の側から見れば、常に新しい情報発信や商品の提案のあるお店として、立ち寄る楽しみや期待も増えるのではないでしょうか。
(エンタープライズ事業推進室 須藤和夫)
- ※ このコンテンツは2008年9月11日にフジサンケイビジネスアイ紙に掲載しました。