CTCSP、NHKに高集約型ライブ映像配信システムを導入

「Elemental Live」が夏季ロンドン競技会のインターネットライブ配信に活用

2012年10月01日 シーティーシー・エスピー株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称:CTC)のグループ会社で、IT関連機器やソフトウェアの販売を行うシーティーシー・エスピー株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:熊崎伸二、略称:CTCSP)は、日本放送協会(以下:NHK)に、Elemental Technologies, Inc.(本社:米国オレゴン州ポートランド、以下:Elemental社)のライブエンコーダー製品※1、「Elemental Live」を中心としたライブ映像配信システムを納入しました。約2ヶ月の構築期間で導入されたこのシステムは、夏季ロンドン競技会(以下:ロンドン大会)でのインターネットライブ配信に活用されました。

従来の4倍のパフォーマンスで動画配信を行うElemental Liveは1台で最大HDソース(ハイビジョン映像)6チャンネル分を同時にPC、スマートフォン、タブレットなど形式の異なる動画へ変換ができる製品で、直感的な操作が可能で、操作性に優れていることが強みです。
NHKは、2010年に行われた前回のバンクーバー大会に続き、データ放送と特設サイトでの「ライブストリーミング」と呼ばれるインターネット上での競技映像のライブ配信を行っています。今大会では、視聴環境の向上を目指し、配信競技数を7競技から20競技へ、チャンネル数を3ch.から10ch.へ増やし、更にCDN方式 ※2、Peer to Peer方式※3 での配信に対応したシステム構築を行いました。10社程のメーカーによるライブエンコーダー製品の審査の末、1台でより多くのチャンネルを処理できる点やリモート操作の柔軟性・多彩性がNHKに評価されElemental Liveが導入されました。

スマートフォンやタブレットなどの携帯端末による視聴環境の多様化もあり、2大会目のライブストリーミングとなるロンドン大会では、バンクーバー大会をはるかに上回る配信を行い、大幅な利用者の増加を記録しました。

バンクーバー大会 ロンドン大会
専用サイトの
総ページビュー数
約3,090万件 約3億3,936万件
最大同時接続数
(ライブストリーミング)
10,210接続
(男子アイスホッケー)
53,614接続
(男子テニス・シングルス)
総配信時間
(ライブストリーミング)
100時間超 913時間40分

CTCSPでは2011年度よりElemental Liveの販売、構築を開始し、国内販売台数が増加しています。CTCグループ網を活用した全国オンサイト保守やメーカーとの良好な関係構築など、サポート面においても力を入れており、ロンドン大会期間中は電話による24時間の運用サポートを実施し、配信終了後には、迅速かつ柔軟な対応にNHKから高い評価をいただきました。 今後も様々な製品との組合せを構築し、幅広いソリューションを展開していきます。

Elemental Liveについて

Elemental Liveは、映像処理エンジンとして、演算処理を並列化して行うGraphic Processing Unit(GPU)※4 を使用し、1台でHDソース(ハイビジョン映像)6チャンネル分を多数の画面サイズや形式へ同時変換を可能とします。ロンドン大会の配信においても、それぞれを1台でCDN形式を同時に8チャンネル、P2P形式で高画質版の映像を同時に2チャンネル分の変換を行いました。同等の性能を持ったシステムを、中央処理装置(CPU)を用いた平均的なライブエンコーダーにて構築した場合と比較し、低コスト、省スペースでの運用が可能です。その他、採用の決め手として挙げられていたように、運用者への配慮もされたわかりやすい操作画面のGraphical User Interface(GUI)とApplication Programming Interface(API)※5 での操作も可能です。
更に、普及が広がっているスマートフォンやタブレット端末においても快適な視聴環境を提供する最新の配信技術「Adaptive Bitrate Streaming」にも対応しています。

Elemental Live 写真

シーティーシー・エスピー株式会社について

1990年4月に設立されたCTCSPは、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社のグループ会社です。世界各国の企業とのパートナシップにもとづき、企業ネットワークおよびインターネットシステムに必要不可欠な製品およびソリューションを日本国内にご紹介しています。

  • ※1 ライブエンコーダー:リアルタイムの動画を元のデータ形式から別のデータ形式へ変換を行うソフトウェア。
  • ※2 CDN方式:通常1台のサーバで処理を行うものを複数サーバ使用し各1台の負荷を軽減することで一定のパフォーマンスを安定して配信する。
  • ※3 Peer to Peer:サーバを複数台設置せず、映像・音声をネットワーク上の端末同士でバケツリレーのように送受信することで、配信サーバの負荷を軽減する。P2P。
  • ※4 GPU:主に画像処理に使用される半導体。中央処理装置(CPU)より高い処理性能だが、処理を行う際にプログラムの専用言語を開発する必要がある。
  • ※5 API:一部の機能が、基本のソフトウェアではないソフトで基本と同じ動作ができるようプログラム開発の説明方法が載っているもの。

本件に関するお問い合わせ先

シーティーシー・エスピー株式会社
事業本部 プロダクト推進部

TEL:03-5712-8070
E-Mail:sp-admin@ctc-g.co.jp

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