ポータル・コミュニケーション
ツールの新規導入

公的医療保険関連事業を展開するお客様と伴走した、社内システムの全面刷新プロジェクト。長年使い継がれてきた既存システムは現在の業務に最適化されておらず、お客様は膨大な量の改善要望を抱えていた。一方で、2000名を超える全従業員の業務基盤となるシステムであり、刷新にあたっては業務に支障をきたさない安全な移行作業を実現する必要があった。この重大プロジェクトに対してCTCは異例の営業6名体制で臨んだが、3年たった今、お客様にとって欠かせないパートナーの1社となっている。お客様と開発部門の橋渡し役として、営業チームが一貫して取り組んだのはお客様の理想にこだわり続けることだった。

大規模プロジェクだからこそ、
言葉一つの定義をぶらさない。

私はプロジェクトリーダーとして、提案フェーズからお客様とCTC開発部門の橋渡し役を担ってきました。最初に感じたのは、お客様とCTCエンジニアの言葉の理解にずれが生じやすいということ。新規取引の場合、顧客文化を理解し、お客様の言葉を定義していくことが何よりも大切だと私は考えています。具体的には画面操作における「承認や決定」という言葉一つとっても、「どのような状態にすることをお客様が期待しているか、何が適正なのか」を確かめなければ正確な理解は得られません。場合によっては言葉だけでなく、本番環境に準じたテスト画面を使い、双方のイメージの溝を埋めていきます。そうした“通訳”のような作業を地道に重ねていきました。

多い時は要件定義のミーティングを1日4時間、週3本こなしたことも。関わる人が多い大規模なプロジェクトでしたが、100件以上の議題を一つひとつ愚直に協議していきました。我々だけでなくお客様にとっても大変な作業ではありましたが、お客様の理解に全力を注いだことで、リリース後は大きなトラブルもなく、お客様からも非常に高い評価をいただくことができました。また、他の会社が10年来手掛けていた運用案件を私たちにご依頼いただくことが決定し、2023年度は数十億円規模の受注となり、CTCにとっても非常に大きな取引へと成長しています。今後も高まる期待に応えながら、さらにお客様の事業に貢献できるような仕組みづくりや、世の中を変えるイノベーションにも挑戦していきたいですね。

お客様の「目標」は何か?
絶えず問い直すことで最適解を
導き出す。

私は設計・構築も終わり、結合テスト・システムテスト等のテスト工程段階からプロジェクトに参画したため、まずはプロジェクト状況のキャッチアップに努めながら、社内外の関係者と密なコミュニケーションをとって自分を認識してもらうという、関係の構築からスタートしました。アプリ・インターフェースの作り込みは私にとっては初めての経験であると同時に、CTCにとって新規のお客様ということもあって、プロジェクトを円滑に進めるための折衝と信頼獲得が重要だと感じていました。

我々が受託した以外も含めた全システムの大規模刷新はお客様にとって非常に重要なプロジェクトであるからこそ、緻密な要件定義を経ても、設計を進める中で課題は次々と生まれてきます。さらにリリース前の時点で既にリリース後に対する追加開発のご依頼もいただいたため、要件整理も平行し多忙な毎日でした。膨大なタスクを抱える中で大切にしていたのは、常にお客様の「目標」に立ち返って考えることです。エンジニアと共にお客様と愚直に会話を重ねながら、システムの理想形を再定義し、その都度新たな最適解を導き出していきました。

リリース後の会議の場で、お客様CIOの方が「新しいコミュニケーションツール使いやすいでしょう」と社内の方々へ話してくださったことはとても嬉しかったですね。入社して10年働いてきましたが、営業は単にモノを売る仕事ではなく、お客様に向けて、また社内に向けても「できないことをできるようにする」仕事なのだと感じるようになりました。公的医療保険の事業は高齢化社会において構造的な課題を抱えています。今後はお客様のパートナーとして、そうした経営課題の解決にまで踏み込んだ取り組みを行っていきたいと思っています。

あなたと世界の
未来を革新したい
INTRODUCTION