2014年01月27日 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(代表取締役社長:菊地 哲、本社:東京都千代田区、略称:CTC)は、データセンター向けハードウェアを標準化・オープンソース化し、大規模データセンターに最適なハードウェアを設計・提供するための運営団体「Open Compute Project Foundation」とSolution Provider契約を締結しました。Solution Provider認定は国内初となり、OCPが正式に認定する製品の販売、設計、構築、保守を、2014年4月に開始します。
背景
米国では、データセンター向けに最適化された低価格・低消費電力製品の需要が拡大しており、特に多くのコンピュートリソースを必要としている大規模クラウドサービス事業者を中心に、各種最適な仕様をコミュニティで規定し、特定ベンダーに依存することのない機器の調達を進めています。OCPは、米国Facebook社が2011年に開始したプロジェクトであり、運営団体としてOpen Compute Project Foundationが設立されました。サーバやラック、電源装置や冷却設備、ストレージやネットワークスイッチの設計図のオープンソース化が進められており、現在ではFacebook社などのユーザー企業に加え、多くの大手ハードウェアベンダーやソフトウェアベンダー、SI企業がOCPに参加しています。
日本国内では、電力料金の値上げに伴い、電力消費量が多いデータセンターでは、消費電力の削減が課題となっています。また、クラウドの普及によって、需要拡大に伴う処理性能の向上と、低コストを実現できる経済性も必要とされています。CTCは、OCPが定める基準をクリアし、国内初のSolution Provider契約を締結して、正式なOCPの認定パートナーとなりました。Solution ProviderであるCTCは、OCPの仕様に基づいた製品を提供するManufactureからOCP認定製品を仕入れ、キッティング、ラッキングを行いお客様に提供することができます。OCPからの最新のデータセンター向け技術情報の入手とOCPが認定する製品をお客様に提供することが可能となり、お客様が求めているデータセンターに適したシステムの提供や、ハードウェアも含めたオープン化のニーズに対応することが可能となります。
OCPの特長
データセンター向けに最適化された設計により、低消費電力、低コストでのシステムの提供を可能とします。消費電力は従来型の製品と比べ、約10%削減することが可能となり、ラックは21インチラックを採用することで、19インチラックより高い集積率を実現しています。また、障害時のパーツ交換手順を簡素化することで、データセンターでの運用に適したメンテナンスが可能となります。
今後の展開
今後は、2014年4月に予定している提供開始に向け、CTCの総合検証センターである「テクニカルソリューションセンター」(東京都千代田区)内に事前検証を行う環境を提供します。
お客様にOpenStackを始めとするオープンソースソフトウェアを活用したクラウド基盤ソリューションおよび大規模データセンターソリューションを提供し、認定パートナーとして日本のお客様のOCPに対するニーズを米国に届け、今後のOCPの仕様に反映できるよう活動していきます。
今回の発表にあたり、Open Compute Project Foundationからコメントを頂いております。
業界トップクラスの効率化を実現する為に設計された、OCP ソリューションにより、CTCは顧客ニーズに合わせたデータセンターソリューションの提供が可能となります。
CTCと他のSolution Providerは、OCP エコシステムの重要なパートナーであり、CTCのSolution Providerプログラムへの参加を歓迎します。
Executive director
Open Compute Project Foundation
Open Compute Projectについて
OCPはスケーラブルなコンピューティング環境にとって、最も効率の良いサーバ、ストレージおよびデータセンターなどを設計していくための世界中で急速に拡大しているエンジニアコミュニティです。このコミュニティでは、ナレッジや仕様等を共有することにより、スケーラブルなコンピューティング環境における運用の複雑化の解消や技術革新を加速させることを目的としています。
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