2014年06月19日 CTCライフサイエンス株式会社
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称:CTC)のグループ会社で、製薬を中心としたライフサイエンス業界向けにシステム提供を行うCTCライフサイエンス株式会社(代表取締役社長:横山 良治、本社:東京都世田谷区、以下:CTCLS)は、医薬品や医療機器の開発・製造に使用されるITシステムに要求される「コンピュータ化システムバリデーション(CSV:Computerized System Validation)」に対応した、運用を含めたIaaS型クラウドサービス「PharmaCUVIC(ファーマ・キュービック)」の提供を本日から開始します。製薬企業を中心に営業展開し、3年間で20件の導入を目指します。
コンピュータ化システムバリデーション(CSV)とは
医薬品の開発・製造には、日本国内の薬事法や米国FDA、欧州EMAなどの海外当局による様々な規制が適用されます。CSVは、規制が適用される業務で使用するITシステムを対象とし、システム自体が適正に開発され、意図した通りに動作することを検証、保証する規制適合のための取り組みです。システムの状態を維持するための運用管理、システム廃棄時の遵守事項など、ITライフサイクルの一連の業務の文書化や責任者による承認を含め、アプリケーションからIT基盤までのシステム全体を対象範囲としています。CSVは、規制当局の調査、査察の対象にもなっており、医薬品の品質保証でも重要視されています。
そのため、CSV対応には、各種規制とIT双方の知識が必要な上、適合するための多種多様な作業が発生することから、製薬企業などの適用企業では、CSV対応業務の合理化や、標準化、簡素化などによる業務負荷軽減が求められています。
CTCLSのCSV支援とPharmaCUVICについて
CTCLSは、CSVに対応したコンサルティングやCSVに対応するための文書作成支援などCSV関連サービスで20年以上の実績があります。ライフサイエンス業界の業務知識や規制対応に精通した専任エンジニアが、アプリケーションからIT基盤に至るまでシステム全体のCSV対応を支援する様々なソリューションを提供してきました。
今回開始する「PharmaCUVIC」は、CSVに対応済みのITインフラ環境および運用管理までを提供するクラウド型サービスです。初期導入費用と月額サービス料で利用でき、CSV対応に必要な計画・設計関連書類、構築関連書類、運用関連書類など標準的な文書類をパッケージとして提供することから、適合業務の標準化や簡略化ができます。導入までの期間は、個別に構築した場合に比べて最大4か月短縮可能です。
運用管理は、CSVの専門教育を受けた専任エンジニアが担当し、規制当局による調査、査察対応を含め、CSVの要件に沿った維持管理を行います。
また、インフラ基盤には、CTCの独自のクラウドサービスElasticCUVIC※1 を使用しており、システムの重要度に応じたITインフラと運用の組み合わせや追加機能のオプションなど、目的に合わせたメニュー選択で、業務内容に応じた柔軟なシステム利用を可能にしています。
PharmaCUVICは、ライフサイエンス業界でのCTCLSの事業拡大に向けた重点ソリューションのひとつです。今後、ライフサイエンス業界では必須の、安全性試験システムや文書管理システム、安全性情報システムなどCTCLSの主力アプリケーションを、PharmaCUVICを基盤としたSaaS型サービスとして提供していきます。
- ※1ElasticCUVIC
ITインフラの構築から運用・保守まで全てをサービス化し、月額で提供するCTC独自のクラウドサービスです。各サービスの標準化を行うことで、シンプルなメニュー化を実現しており、ITインフラと運用のレベルを4段階から選択するメインメニューに加え、ミドルウェアライセンスやテスト環境の提供、DR(Disaster Recovery)などの追加オプションがあります。
詳細紹介URL: http://www.ctc-g.co.jp/solutions/cloudage/ctc_solution_pcloud.html#elacu
- ※ PharmaCUVICは、CTCライフサイエンス株式会社が商標登録出願中です。
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