CTC、スーパーコンピュータでのクラウドサービスを開始

インターネット経由で超高速かつ安全に科学・工学計算ソフトが利用可能

2012年10月01日 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(代表取締役社長:菊地 哲、本社:東京都千代田区、略称:CTC)は、スーパーコンピュータを使用したクラウドサービスの提供を開始します。第1弾として、自動車、電力、プラント等、幅広い業界で利用実績のある汎用熱流体解析ソフトウェア「FINAS/CFD(ファイナス・シー・エフ・ディー)」を本日から提供します。大規模非線形構造解析ソフトウェア「FINAS/STAR」、電磁波解析ソフトウェア「MAGNA/TDM」、超音波解析ソフトウェア「ComWAVE」を10月中に順次提供予定です。売り上げ目標は、付随するコンサルティングやシステム構築を含めて3年後に年間3億円です。

CTCは、流体解析をはじめ、科学・工学計算系アプリケーションソフトウェアの開発およびシステム構築、保守サービスで豊富な実績を有しています。こうしたソフトウェアは、膨大なデータのトランザクションが発生するため、高スペックのコンピュータリソースが必要です。このため、科学・工学計算系のクラウドサービス「engineering cloudage(エンジニアリング・クラウデージ)」のラインナップを拡充し、財団法人計算科学振興財団のFOCUSスパコンシステム※1を使用して、CTCが独自開発したソフトウェアをサービス提供します。FOCUSスパコン専用のWebサイトにログインし、大規模・高速演算シミュレーションをインターネット経由で利用可能になり、お客様独自の計算環境の構築、運用管理が不要になります。スーパーコンピュータの1時間単位の従量課金制の使用料と、ソフトウェアごとに異なる月定額利用料でご利用いただけます。

熱流体解析ソフトウェア「FINAS/CFD」について

CTCが、長年培ってきた流体解析とコンピュータシミュレーションに関する技術をもとに開発した熱流体解析システムです。非構造格子を用いており、CAD形状を取り込むことで複雑な流動や伝熱計算を行うことができます。熱伝達、輻射、乱流、自由表面などのモデルが組み込まれており、様々な熱流動問題に適用可能です。また、大規模非線形構造解析ソフトウェア「FINAS/STAR」と連携することにより流体/構造連成解析を行うことができます。

「FINAS/CFD」適用例

プラントなど熱応力連成解析/配管内の突起など流体構造連成振動解析/タービン翼など装置内の流動/ビル風など環境分野の流れ(大気・海洋)/エアコンなど室内空調の解析/血管など生体内の流れ

今後、CTCではスーパーコンピュータを使用したengineering cloudageのラインナップの拡充や、スーパーコンピュータ使った受託解析サービスの提供など科学・工学分野の計算・科学関連事業の一層の強化を図ります。

「FINAS/CFD」による、自動車の空気抵抗の解析

「FINAS/CFD」による、自動車の空気抵抗の解析
  • ※1 「京」をはじめとするスーパーコンピュータの産業利用推進のため、国の補助金によって計算科学振興財団(FOCUS)に整備された産業界専用のスーパーコンピュータ。複数台の計算機を使った並列計算へのステップアップのためのAシステム、入力データの準備や出力結果の解析を行うためのBシステム、共有メモリの範囲で並列計算にステップアップするためのCシステム、「京」のCPUと同系統のSPARC64アーキテクチャを採用したSPARC64サーバ、合計1PBのハードディスク保存領域を持つストレージシステムからなります。

報道機関からのお問い合わせ先

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
広報部

E-mail:press@ctc-g.co.jp

Webフォームからのお問い合わせ新しいウィンドウで開く

現在掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

  • このページについてツイッターでツイート(新しいウィンドウで開く)
  • このページをフェイスブックでシェア(新しいウィンドウで開く)