CTC、国内で初めてCumulus Networks社製品の販売を開始

LinuxベースのネットワークOSを提供

2014年02月13日 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(代表取締役社長:菊地 哲、本社:東京都千代田区、略称:CTC)は、ネットワーク機器向けにネットワークOSを提供するCumulus Networks, INC(本社:米国カリフォルニア州マウンテンビュー、以下:Cumulus)と販売代理店契約を国内で初めて締結し、同社が汎用的なネットワークスイッチ用に開発したLinuxベースのネットワークOS、「Cumulus Linux」の提供を本日より開始します。

Cumulus Networks社はFacebookが提唱するOpen Compute Project(以下:OCP)※1 やOpenStackのコミュニティなどに参加しており、ネットワークOSの標準化に向けて積極的な活動を行っています。
CTCは、汎用的なネットワークを、SDN※2 コントローラーやクラウド基盤ソフトのOpenStackを初めとするオープンソースソフトウェアと組み合わせることで、お客様に最適なインフラサービスを提供しています。今年1月には、データセンター向けハードウェアを標準化・オープンソース化し、大規模データセンターに最適なハードウェアを設計・提供するための運営団体「Open Compute Project Foundation」と国内で初めてSolution Provider契約を締結しました。今後は、Cumulus Linuxおよび関連製品を組み合わせたOCPソリューションを開発・販売していきます。売上目標は、関連製品や導入支援を含め、3年間で20億円です。

Cumulus Linux取扱いの背景と特長

近年、サーバやストレージ関連を中心とした仮想化が進んでいる中、大規模データセンターやサービス事業者がネットワークレイヤでも、ソフトウェアによって集中的な制御を行うSDNを先進的に取り入れる動きがあります。また、汎用化されたネットワークOSの登場で、SDNの採用が更に加速する可能性も期待されています。

昨今、複数のメーカーが低価格でパフォーマンスに優れた汎用ネットワークスイッチを提供しています。この度、取り扱いを開始するCumulus Networks社のCumulus Linuxは、汎用ネットワークスイッチ上で動作する最適化されたオープンなネットワークOSです。
同社製品の特長は、従来のネットワークスイッチに比べ単に価格が安いだけではなく、サーバエンジニアのスキルセットで運用・監視を行うことで、迅速なサービスの提供およびオペレーションコストを削減できることです。
これまでデータセンターでのインフラ運用は、サーバOSとネットワークOSが技術的に異なるため、サーバ運用とネットワーク運用の技術者にはそれぞれ別々の知識やスキルが求められていました。サーバOSとして広く普及しているLinuxを、ネットワークOSにも適用することで、共通したスキルでサーバとネットワークの運用が可能となります。

Cumulus Linuxの特長

  1. 汎用的なネットワークスイッチの採用による初期導入コスト削減
  2. サーバ、ストレージ、ネットワークの一元管理
  3. Open Stack等、様々なオープンソースソフトウェアとの連携によるサービス向上

Cumulus Linuxは1年間の使用を前提に販売するサブスクリプション形式で提供し、最小構成の場合、1スイッチで1サブスクリプションあたり10万円からを予定しています。

今回の発表にあたり、Cumulus Networks社からコメントをいただいています。

拡大を続ける日本の大規模データセンターでは、ハードウェアとソフトウェアの分離が急速に広がりつつあります。ユーザーの業務に負荷を与えない最新のネットワークアーキテクチャが求められていることは明らかです。私たちは、このニーズに応え、成長する日本市場に対しCumulus Linuxの優位性を伝えていくために、CTCのようなマーケットリーダーとパートナーになることを大変光栄に思います。

Reza Malekzadeh
Vice President of Business
Cumulus Networks

Cumulus Networksについて

Cumulus Networksは、ネットワークにLinuxの変革をもたらすために豊富な経験を経たネットワーク技術メンバーが設立した企業です。Cumulus Networksはネットワーク機器に対する初のLinuxオペレーティングシステムを開発し、真のSoftware Defined Data Centerの実現に貢献します。現在のデータセンターネットワークはコストや運用の複雑さの低減が求められており、これまでLinuxがデータセンターサーバに経済性と革新をもたらしたようにCumulus Networksはネットワークの世界でも実現していきます。
http://www.cumulusnetworks.com/新しいウィンドウで開く

  • ※1Open Compute Project
    Facebook社が自社データセンター・サーバインフラ高効率化のために設計したものをオープン化したことが起源。Facebook社を含めたユーザー企業が主体となり、ユーザー視点での要件を組み込み、データセンターに最適なハードウェアを設定するプロジェクト。対象として、サーバ、ストレージ、データセンター、バーチャルIO、ハードウェアマネジメント、トップオブラックスイッチのプロジェクトが立ち上がっている。
    http://www.opencompute.org/新しいウィンドウで開く
  • ※2SDN
    Software Defined Networkの略。ソフトウェアによって集中的に制御および管理されたネットワークのコンセプトおよび技術全般。 運用効率の向上や設備投資の最適化、サービス提供までのリードタイム短縮に繋がるアーキテクチャとして注目されている。

報道機関からのお問い合わせ先

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
広報部

E-mail:press@ctc-g.co.jp

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