2017年03月03日 CTCライフサイエンス株式会社
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称:CTC)のグループ会社で、製薬を含むライフサイエンス業界向けにICTソリューションを提供するCTCライフサイエンス株式会社(代表取締役社長:城田 勝行、本社:東京都品川区、以下:CTCLS)は、ベルギーに本社を置くMDCPartners社と国内で初めて販売代理店契約を締結し、医薬品の臨床試験計画の立案支援ソリューション「ta-Scan」の提供を本日から開始します。ta-Scanは、臨床試験情報を中心とした医療ビッグデータに基づくデータベース、検索インターフェイス、描画、シミュレーション等の機能を疾患ごとに提供するソリューションです。CTCLSはライセンス販売と導入支援、トレーニング、保守サポートを提供し、国内の製薬会社、医療機器メーカーを対象に3年間で20件の受注を目指します。
新薬承認の最終段階となる臨床試験の実施には、医師、患者、施設、薬剤などについての様々なデータを検証し、より短期間で質の高い結果を得るための十分な計画が必要とされています。これまで多くの製薬会社では、臨床試験に必要なこれらのデータを製薬会社の担当者が手作業で収集・分析して計画を立案してきました。また、臨床試験は長期かつ広範囲にわたり開発コストの約3割が投資されているとも言われており、効率的で質の高い臨床試験を行うための有効な施策が求められています。
ta-Scanは、臨床試験の計画立案を支援するWebベースの統合ソリューションです。臨床試験の計画立案に必要なデータを世界中のWebサイトから自動で収集し、データの意味づけを行う独自のセマンティック※1技術で各情報を関連させ、臨床試験のための網羅的なデータベースを構築します。ワールドワイドで影響力のある医師・研究者(KOL:Key Opinion Leader)のリスト、治験主導医や治験施設情報をはじめ、薬理作用、スポンサー、関連文献、競合臨床試験情報、各国の疫学情報等を体系的に検索できます。データベースは毎週更新され、人によるデータ収集や分析では見つけにくい微かな関連性を発見し、単純な検索漏れを抑制します。また、KOLリストのランキング表示や臨床試験のシミュレーション結果のグラフ表示など、専用の描画ツールも用意されています。MDCPartners社では、ta-Scanによる計画立案に要する期間の短縮効果で、導入前と比べて約2ヵ月間の臨床開発期間の短縮を実現した事例もあります。
CTCLSは、ta-Scanの提供を通じてお客様の医薬品開発における臨床試験の期間短縮とコスト削減を支援し、投資の最適化と競争力強化に貢献していきます。
ta-Scanの画面イメージ
ta-Scanに関する詳しい情報は以下のWebサイトをご参照ください。
MDCPartners社について
1999年に設立されたベルギーMDCPartners cvbaは、製薬会社やバイオテック向けにビジネスインテリジェンスに特化したITソリューション・プロバイダです。いずれも特許取得済みの、データマイニングやセマンティックの独自開発技術を駆使し、最新の科学・臨床試験データに基づく臨床試験最適化や競合分析を支援するソリューションを提供しています。主力製品のta-Scanはリリースから約10年間で、欧米製薬企業35社に提供した実績があり、臨床試験計画の効率化とコスト短縮に貢献しています。
- ※1 セマンティック:コンピューターがユーザーの検索意図を理解し、関連情報含め適切な情報を提示するための技術。
- ※ CTCLSは4月1日付でCTCと統合してライフサイエンス事業部として新たにスタートし、ライフサイエンス/ヘルスケア分野のお客様に向けて、課題を解決するソリューションを提供していきます。
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