CTC、11,000人の学生・教職員が利用する東京農工大学の教育用情報システムをハイブリッドクラウドで刷新

2011年07月04日 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(代表取締役社長:奥田 陽一、本社:東京都千代田区、以下:CTC)は、国立大学法人東京農工大学(学長:松永 是、住所:東京都府中市、以下:東京農工大学)の学生及び教職員約11,000人が利用するための教育用情報システム(以下、本システム)を、プライベートクラウドとパブリッククラウドを組み合わせたハイブリッドクラウドで全面刷新し、2011年2月から稼働を開始しました。国立大学の全学教育用情報システムとしては初めてCisco Unified Computing System (以下:Cisco UCS)を中心としたプライベートクラウドを構築し、国内にデータを保管することを保証するクラウド型メールサービスを全面採用しました。

本システムは東京農工大学の中核となるシステムで、教育システム、インターネット情報システム、統合管理運用システム、統合ストレージ、図書館用システムなど、多岐に渡るサブシステムから構成されています。これまでは、アプリケーションやサービスがシステムに次々に追加されることで、管理負荷が増大していました。新システムでは、大学固有のシステムはプライベートクラウド、電子メールはパブリッククラウド と、各システムに最適な方式を利用し適切に運用することで運用負荷を軽減しました。また、サーバ台数、消費電力ともに2分の1の削減を実現し、省電力・省スペース化を実現しました。

本システムの導入にあたっては仮想化システム基盤の設計、構築運用や、教育機関向けのシステム構築の実績を豊富に有するCTCの提案を採用し、プライベートクラウドとパブリッククラウドを組み合わせたハイブリッドクラウドのシステムが実現しました。

プライベートクラウドは、シスコのIAサーバ「Cisco UCS」、EMCのユニファイド・ストレージ「Celerra NS-480」、VMwareの仮想化ソフト「VMware vSphere」の組み合わせで構築しました。仮想化環境に最適なコンピューティングプラットフォームであるこのシステムは、サーバ、ネットワーク、ストレージ等個別の最適化ではなく、ITインフラ環境全体を最適化することで運用効率の向上やコストやスペース削減に貢献します。

デスクトップ環境のクラウド化においては、デスクトップ環境を仮想化するVDI(Virtual Desktop Infrastructure)方式を採用、「VMware View」を導入しました。これまで困難であった3次元CADや技術解析ソフトウェアの仮想環境上での利用を530台ある全てのクライアントから実現可能となりました。

図書館システムもパッケージを刷新しプライベートクラウド上に構築しました。既存システムのデータベースを移行し、将来の学術認証フェデレーション対応に向けたプラットフォームとして、Shibboreth認証※1を実現しました。

パブリッククラウドは、CTCが提供する教育機関向けクラウドメールサービスA-Cloud Mail※2を全面採用しました。これまで自前で保有していたメールサーバを撤去し、全学生と教職員11,000人がA-Cloud Mailに移行しました。A-Cloud Mailは、入学・卒業等で毎年度利用者が入れ替る等、企業とは異なる運用が行われる教育機関の利用形態にあわせたクラウド型の電子メールサービスです。CTCのデータセンターで稼働しており、学内停電等の影響を受けずに、24時間365日、学内外を問わずいつでもメールを利用することができます。

東京農工大学は、今後クラウド基盤を生かして事務システムも刷新し効率化していく予定です。将来的には、学内のプライベートクラウドからさらに拡大し、近隣の国立大学との大学間クラウドを展開していく予定です。

今後CTCは、最新のソリューションとサービスで東京農工大学の教育研究システムの拡充と品質向上をサポートしていきます。また、本構築で蓄積されたノウハウを、今後のVblock※3提案の展開につなげるとともに、豊富なクラウド基盤の構築と運用の実績をふまえて、教育機関および企業に対して、様々なクラウド基盤パッケージの拡大を目指します。

発表にあたり、各社よりコメントを頂いております。

シスコは、このたびの東京農工大学様向け教育用情報システムの構築において、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社様と連携し、教育・研究および学術情報の基盤となるクラウドシステムの導入を支援できたことをたいへん喜ばしく思います。Cisco UCSをサーバ基盤として構築されたプライベートクラウドと、伊藤忠テクノソリューションズ様の教育用クラウドサービスとの融合は、お客様のより最適なIT投資をサポートいたします。今後も豊富な構築経験をお持ちの伊藤忠テクノソリューションズ様とともに、文教をはじめとした全国のお客様へ仮想化、クラウド環境を提案してまいりたいと思います。

シスコシステムズ合同会社 専務執行役員 石本 龍太郎

EMCジャパン株式会社は、この度、東京農工大学様が、教育用情報システムとしてハイブリッドクラウドを全面刷新し、そのインフラとしてEMCのユニファイド・ストレージ「Celerra」を選択下さったことを大変嬉しく思います。またCTCが提供するクラウド型メールサービスを全面採用したという画期的な取り組みは、今後の教育環境を検討する大学にとってのお手本となるであろうと思います。今後も、VMware, Cisco, EMCの3社とCTCが連携することで、先進的で、画期的なソリューションをお客様へ提供し、お客様が安心してクラウド基盤構築に取り組めるように、ますます支援してまいります。

EMCジャパン株式会社 代表取締役社長 山野 修

ヴイエムウェア株式会社は、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下CTC)様が国立大学法人東京農工大学様のクラウドシステムの構築に、ヴイエムウェア製品を導入されたことを大変嬉しく思います。
弊社の業界をリードする仮想化ソリューション及びクラウドソリューションと弊社販売パートナーの最上位レベルのSolution Provider PremierパートナーであるCTCの技術力が、お客様の課題解決に貢献したと確信しております。今後もCTCとともに、信頼頂けるクラウドソリューションの提供を続けてまいります。

ヴイエムウェア株式会社 パートナービジネス本部長 中村 共喜

  • ※1 Shibboreth認証について:国立情報学研究所が推進する、学術認証フェデレーション(学認)の基盤となるミドルウェアです。
  • ※2 A-Cloud Mailについて:A-Cloudの「A」 は、Academicの頭文字を取ったもので、CTCが教育機関向けに提供するクラウド型サービスです。A-Cloud Mailは、メール基本機能に加え、セキュリティ機能を標準提供、新入生・卒業生が重複する年度初めのアカウントが最大3ヶ月間無料になるほか、電話・メール受付の有人サポートセンターの設置、契約満了時のデータ返却など、教育機関の運用に合わせた様々なサービスを提供しています。
  • ※3 Vblockについて:Vblockは、シスコ、EMCジャパン、VMwareの3社が、Cisco UCSとEMCのユニファイド・ストレージ、VMwareのVMware vSphereを組み合わせてパッケージ化した統合型のクラウド基盤パッケージです。3社にて事前検証されたパッケージであるため相互接続性や拡張性の課題を解消しシステム連携やパフォーマンスについても最適化されており、クラウド基盤としてサーバ、ストレージ、ネットワークの各コンポーネントを一元的に管理できる特長があります。また、3社によるシームレスなサポートによりサービスレベルの高いサポートを提供します。

報道機関からのお問い合わせ先

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
広報部

E-mail:press@ctc-g.co.jp

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