ディープラーニングに特化したNVIDIA社製サーバを取り扱い開始

国内で初めてディープラーニング分野でNVIDIA社のパートナーに認定

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2017年09月12日 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(代表取締役社長:菊地 哲、本社:東京都千代田区、略称:CTC)は、並列コンピューティングの先進企業である米NVIDIA Corporation(Founder, President and CEO:Jensen Huang、本社:アメリカ合衆国カリフォルニア州、以下:NVIDIA社)のAIスーパーコンピュータ「DGX-1」の販売※1を本日から開始します。画像や音声などのデータを機械的に認識し、分析するディープラーニング技術を活用して業務の自動化や予測の高度化を図る、製造業や情報サービス業、流通業の企業を中心に展開します。DGX-1を含めたAIシステムの構築や運用サービスと合わせて3年間で20億円の売上を目指します。

近年、ニューロン(神経細胞)が情報伝達する仕組みを模倣したディープラーニング技術が普及し、AIの実用化が急速に進んでいます。しかし、ディープラーニングは並列処理を駆使する技術で、計算の速度や正確さを確保して実際のビジネスで使用するには、高性能なコンピューティングリソースが求められます。また、使用する環境や目的、計算対象に応じて様々なソフトウェア(ライブラリ)があるため、検証や開発を含めた環境構築にも多くの時間がかかります。

NVIDIA社は、並列コンピューティング分野で20年以上にわたり業界をリードしており、2006年からは、画像処理で使用される演算装置(GPU:Graphics Processing Unit)を画像以外の処理にも用いてコンピュータの性能を向上させています。
今回、CTCが取り扱うDGX-1は、NVIDIA社が並列コンピューティングやディープラーニングに向けてハードウェアのアーキテクチャを最適化したAIスーパーコンピュータで、960テラFLOPS(1秒間に960兆回の浮動小数点数演算)の性能を実現するGPU※2を搭載し処理の高速化を図っています。画像や音声認識、自然言語処理などのディープラーニングの各種のソフトウェアやDockerによるコンテナ技術※3を備えており、DGX-1を使用するお客様は環境の準備に時間を費やすことなくディープラーニングに取り組むことができます。また、NVIDIA社が提供するクラウドサービスによって、DGX-1のハードウェアについての状態確認やソフトウェアの最新版への更新などを簡単に行うこともできます。
CTCは、企業データの分析や評価を担う大規模なシステムや、グリッド社のAI開発基盤「ReNom」を活用した、製造業やサービス業でのディープラーニングシステムの構築実績があり、既存システムとの連携やフロントエンドの開発などを含めて、DGX-1の導入設計から各種の設定、運用をサポートします。GPUを使用した製造や建築向けのソフトウェア※4も自社開発しており、DGX-1を中心としたシステムのインフラからアプリケーション開発を含めて、お客様の目的に応じたAIシステムを提供します。 今回、NVIDIA社パートナープログラム「NVIDIA Partner Network」のディープラーニング分野で国内初のパートナー認定「Deep Learning Competency」を受けており、NVIDIA社のとの連携のもと、DGX-1の普及を通してお客様の更なる業務効率化やデジタルトランスフォーメーションに貢献していきます。

NVIDIA社DGX-1

NVIDIA社DGX-1

今回の発表に際しNVIDIA社から以下のコメントをいただいています。

ディープラーニングは現代AIにおけるコアテクノロジーであり、DGXはそれを実現する最も先進的なソリューションです。高い技術力と実績を持つCTCを通じ、DGXを日本の多くのお客様にお届けすることが可能となることで、日本の産業が活性化されると期待しています。

エヌビディア
日本代表 兼 米国本社副社長 大崎 真孝

  • ※1 研究者やデータサイエンティスト向けのデスクトップ型コンピュータ「DGX STATION」の取り扱いも開始。
  • ※2 最新のNVIDIA社GPUであるTesla V100の演算性能。10月から出荷開始を予定している。
  • ※3 コンテナ:アプリケーションを安全に独立して稼働させるためのOS(Operating System)上の仕組み。アプリケーションの配備や削除などを容易に行うことができるようになるため、開発環境やテスト環境の準備、本番環境への移行などが迅速に実現できる。Dockerは、Linux上で稼働するコンテナのオープンソースソフトウェアで、現在デファクトスタンダードになっている。
  • ※4 超音波解析ソフトウェア「ComWAVE™」。超音波を用いた構造物など、様々な問題について10億要素規模の膨大なメッシュを駆使した高精度なシミュレーションを可能にする。2006年から販売を開始し、2012年にGPUに対応した。

報道機関からのお問い合わせ先

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
広報部

E-mail:press@ctc-g.co.jp

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