CTC、データセンターの新棟建設における本格検討を開始

2012年を目処にクラウド対応型データセンターを開設予定

2010年04月20日 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称:CTC、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:奥田陽一)は、横浜コンピュータセンター(略称:YCC、所在地:横浜市都筑区)の敷地内に新棟を建設することについて、本格的な検討を開始しました。開設時期は2012年4月頃、規模は地上4階・地下1階建て、延床面積約10,000㎡(ラック数:1,000~1,200ラック程度)を予定しています。

都心部のデータセンターは、インターネットビジネスの発展に伴い、加速的に増え続けるサーバ機器の増設や障害対応のため、お客様の担当者が容易に駆けつけられるという理由で、2000年頃から急速に建設が進みました。一方で、郊外型データセンターは、1980年代後半より現在に至るまで、大型顧客システムのアプリケーション開発から運用までを行うフルアウトソーシングの拠点として、都心部のデータセンターとは違ったニーズに応えるかたちで発展を続けています。
ここ数年クラウドコンピューティングの概念が普及し、お客様が個別にIT機器を保有するのではなく、インターネットを介してサービス提供を受けるビジネス形態が今後急速に普及することが予想され、郊外型データセンターの新たな役割として注目されています。

YCCは、強固な地盤の上に建設され自然災害による被害の恐れが少なく、交通アクセスにも優れており、フルアウトソーシングに対応できるエンジニアが数百名常駐していることから、都心型と郊外型双方のメリットを併せ持っています。加えて、CTCの強みであるマルチベンダ対応が可能な製品保守サービスとの連携により、ハードウェア障害時にも迅速な対応が可能です。

今後建設を予定している新棟では、可動式の局所空調設備などにより、できる限り最小のモジュール単位での設備実装を行う「スケルトン/オンデマンド方式」を採用予定です。これにより、電力容量やセキュリティレベルなど、設備面におけるお客様のニーズに柔軟に対応してまいります。また、必要に応じオーダーメード型の対応も可能とする予定です。
さらに、次世代データセンターとしてふさわしい高信頼な電気・空調・セキュリティ設備はもとより、フリークーリング(※1)や太陽光などをはじめとする再生可能エネルギーを活用するとともに、きめ細かい空調制御などにより電力使用効率(PUE ※2 )1.5以下、建築物の環境性能の評価指標であるCASBEE(※3)でAランク以上を目指し、信頼性だけでなく環境配慮においても最高水準のデータセンターを目指します。

今後は、サービスメニューと提供体制をさらに強化し、従来からのハウジングサービスやフルアウトソーシングにまで及ぶ各種運用サービスに、プライベートクラウド等のクラウドサービスを加えて、お客様の幅広いニーズに応えるワンストップ・マルチソーシング拠点として展開していきます。

CTCでは、4月1日付でクラウドビジネス全般の企画と推進を行う「クラウドビジネス企画推進部」を新設しました。また、今後は、いち早く取り組んできた仮想化・統合化のノウハウを活かし、先端技術を活用したクラウド基盤の構築やクラウドサービスのラインナップ強化などに積極的に取り組むとともに、クラウドビジネスの中核拠点となるデータセンターを大いに活用することでサービス事業の拡大を図る方針です。

用語解説

  • ※1 フリークーリング:冷却塔によって冷却した水を直接あるいは熱交換器を介して空調機へ冷水を供給する方法のこと。
  • ※2 PUE(Power Usage Effectiveness):データセンターの省電力化を推進する米国のNPOであるThe Green Grid(グリーングリッド)が発表したデータセンターのエネルギー利用効率を表す指標。データセンター全体の消費電力をIT機器の消費電力で割ることで求められ、値が小さいほどIT機器に使われる割合が高く、電力効率が良いことを示す。
  • ※3 CASBEE(Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency):建築物総合環境性能評価システム)とは、建築物の環境性能を評価する指標

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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
広報部

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