量子コンピューティング活用支援サービス「CUVIC for Quantum」の提供を開始

組合わせ最適化やシミュレーション、機械学習、セキュリティなど幅広い分野での実用化をサポート

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2023年06月29日 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(代表取締役社長:柘植 一郎、本社:東京都港区、略称:CTC)は、量子コンピューティングの活用に向けたサービス「CUVIC for Quantum (以下:CUVIC-Q)」の提供を開始しました。量子力学の原理を使い大量の計算を同時に実行できるため、組み合わせ最適化やシミュレーション、機械学習、セキュリティなど幅広い分野での実用化をサポートできる点が特徴です。量子コンピュータのビジネス活用に取り組む企業を中心に展開し、1年間で20件の受注を目指します。

近年、量子コンピュータは、従来のコンピュータでは答えの導出に膨大な時間を要する複雑かつ大量の計算を、短時間で解く性能が期待されています。しかし、本格的な実用にはコストや技術的な課題があり発展途上とされ、国内外の多くの企業や研究者が、量子コンピュータの性能と安定性の向上に取り組んでいます。

CUVIC-Qは、量子コンピューティングの活用を支援するサービス群です。量子コンピューティングサービス、量子コンピュータ向けのアプリケーション、複数の量子コンピュータを束ねるクラウド型プラットフォームとマネージドサービス、人材教育サービスなどを含めて提供します。今回、第一弾として、IBM Cloud上から利用可能な量子プログラム開発用サービスである「Qiskit Runtime」の提供を開始します。

IBM社の量子コンピュータの技術は、100超の量子ビット規模を用い、特定の物理システムの正確なモデル化において、量子コンピュータが古典アプローチを超えることを初めて実証したブレイクスルーが発表されるなど、実用化に向けた取り組みが進んでいます。

CTCは、2017年から量子コンピュータの利用についてアプリケーション開発を含めた研究開発に取り組んできました。風力発電における風車配置の最適化について、量子コンピューティングの実用性を検証した知見をベースに、化学分野に特に注力して量子アルゴリズムの研究開発をしているQunaSys社や数理最適化などの専門分野に関して高度なスキルを持つパートナーとの提携も進め、量子コンピュータ上で稼働するアプリケーションを開発していきます。

今後CTCは、クラウド型量子コンピューティングサービスの拡充を図り、複数の量子コンピュータを束ねて、計算する内容に応じて量子コンピューティングのリソースを使い分けられるプラットフォーム、マネージドサービス、人材教育サービスなどのプロフェッショナルサービスの開発も進めます。

CTCは、複雑化、高度化するシステム運用の負荷低減や、セキュリティ強化を支援するオープンハイブリッドクラウド統合基盤サービスを「OneCUVIC」というブランド名で展開しています。今回提供するCUVIC-Qもその一環で、マネージドサービス、マネージドセキュリティサービスをクラウド型量子コンピューティングサービスに付加することで安心して活用できる環境を整え、お客様のビジネスを支援していきます。

OneCUVICとCUVIC-Qの位置づけ

OneCUVICとCUVIC-Qの位置づけ

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